ソロキャンの荷物は積める?新たな愛車、BMW Z4の実力をたしかめる

Octane UK

『Octane』UK版のデザイナーであるロバートが、スコダを売却し、新たな相棒として選んだのは2004年BMW Z4 3.0i。走りや積載能力など、気になるポイントをチェックしてみよう。



『Octane』UK版の誌面でこの企画(Octane Cars)をデザインし始めて12年になるが、ついに私は新たな車の物語を始めることとなった。元々BMWのZ3が好きだったのだが、『Octane』UK版221号のボクスター特集をきっかけに他の車も検討することになり、マニュアルのZ4 3.0iというエキサイティングな車が次の愛車候補に上がった。

BMWの質実剛健なM54ストレート6、時代を超越したバングルデザイン、そしてシートヒーターまでついて5000ポンド前後というのは、あまりにも魅力的だったが、いざ探し出してみると他にも掘り出し物が多々あることに気づいた。

私は、コンバーチブルを春に買うような真似だけは絶対にしないと固く決意していた。1月にジムに通い始めるようなミーハーに私はなりたくなかったのだ。しかし、2月にはとんとん拍子でことが進んでしまい、私はスコダ ファビア vRS SE Mk1を売却し、次の車を購入するための資金を捻出した。ところが、狙っていたZ4のオーナーがやはりどうしても手放せないという…。銀行には現金があるのに、車がないなんてなんてこった。

2週間ほど必死に探した結果、自宅からそう遠くない場所に良質なZ4を発見し、家族旅行を装って週末にウェストサセックスへ現車のチェックに赴くことになった。

修復歴はほとんどなく、クルーズコントロールもシートヒーターもないにもかかわらず、他より際立っていた。きちんと手入れがされていた形跡やMoT(イギリスの車検)歴も残っていたため、直感でこれだ!と思った。

そして翌週、12カ月点検を受けたばかりのこの車を、妻と私は再び海岸に引き取りに行った。本当はスポーツモードにしてBロードを走りたかったのだが、時間の関係でM25を走らなければならなかったのは少し残念だった。

私は99%の時間を一人で運転するので、Z4は実用的な選択だと、妻とそして自分自身を納得させていた。週末のソロキャンプに行く時には助手席には着替えと寝袋、トランクにはテント、ベッド、椅子、バーベキューセット、そしてルーフダウン。幸せな日々だった。よくできていることに、ルーフを開けることをあきらめさえすれば、ラゲッジルームは広く使うことができる。そして、その数インチの余分なスペースと巧みなパッキングで、すべてが収まるのだ。





高速道路を離れ、シュロップシャーの丘のふもとにあるウェールズ国境の町ナイトンへのルートをたどると、ついに念願の爽快な走りができるようになった。車体は驚くほど安定し、バランスが取れている。エンジン音は滑らかで回転数に比例し、音量が上がれば上がるほど笑みが浮かぶ決して嫌味のない甘くピュアなサウンドだ。

スポーツボタンを押すと、ステアリングが鋭くなり、そしてスロットルレスポンスも速くなり、エグゾーストが少し目立つようになる。ずっとこのモードにしておきたいところだが、私の父がよく言っていた言葉を思い出した。「家の中でコートを着ていると、外に出たときにその良さがわからなくなってしまう」。スポーツモードは、快適でスムーズなワインディングロードを走るときに使うのがベストだ。



今のところ、私はこの車にとても満足しているし、この車のおかげで春の到来を感じている。


文:Robert Hefferon

オクタン日本版編集部

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