悪天候でも大丈夫! ポルシェ・ボクスターは頼りになる相棒だ|『Octane』UKスタッフの愛車日記

Jordan Butters

冬こそオープンカーが楽しい季節。今回お届けする『Octane』UK版スタッフの愛車日記は、1999年 ポルシェボクスターに乗るグレン・ワディントンのレポートだ。快晴の冬のドライブは楽しいものだが、霧と霜の中での冬のドライブは果たして・・・



私は以前、リトラクタブルヘッドライトの黒いマツダ・ロードスター(MX-5)に乗っていた。ぴったり閉じた幌、溶鉱炉のように暖かいエアコン、そして極上のヘッドライトのおかげで、冬でも夏と同じくらい楽しめた。特に、寒くとも爽やかな青空の日には、トランクから着古した革のコートを取り出し、使い込んだちょっと“キモい”ドライビンググローブを着け、幌を開けて走った。

そのコートとグローブはまだ持っているし、今ではさらに満足度の高いスポーツカーを手に入れた。去年の2月に購入したが、意外にも冬の天候に悩まされることはなかった。これまでは…

今回の旅の目的地は北方面。北ペナイン山脈、カウンティ・ダラムの荒野、ノーサンバーランドの少し先まで、かなり長い距離を北上した。そのエリアまでは何百マイルも離れているし、仕事もあったので、M1(高速道路)やA1辺りで寄り道する時間的な余裕はなかった。ノースヨークシャーのどこかで、走行距離が94,719マイルを越えていることに気づいた。これはつまり、購入してから9カ月間で4000マイルも走ったことになるが、その多くは晴天の下での楽しい旅の道のりだった。

ボローブリッジで給油したが、1ガロンで35マイルという驚異的な燃費を記録した。そうこうしているうちに霧が迫ってきた。初めのうちはところどころだったが、場所によってはフォグランプが必要なほど濃くなった。しかし驚いたことに、フォグランプを使っていないドライバーがとても多かった。さらに悪いことに、ほとんどのドライバーはデイライトもリアライトも点けずにやみくもに走っている様子だった。私は視界をクリアにしておくことは必須だと思っているし、当然ながら他の車も同様であってほしい。路肩は一面、霜に覆われていて、ボクスターの鮮やかなフロントフォグランプの光に照らされていた。

この日私は、カイエン誕生20周年を祝うポルシェ社のイベントにゲストとして参加した。その模様は『Octane』UK版本誌でレポートしているので機会があればご覧いただきたい。

ひと仕事を終え、帰路についた。この辺りの凍てつくような霧は、これまで経験したことのないものだった。その後、A1道路に向かう最初の数マイルは真っ暗で、時速20マイル程度で恐る恐る進むことになった。それでもボクスターは暖かく快適で、しかもライトは十分な明るさで心強い。その熟練されたコントロール性とフィードバックに、これまで以上に感謝したのだった。この車を運転していると、本当に自信が湧いてくる。

A1道路では、Classic FMとRadio 4を聞きながらクルーズを楽しむことができた。かつてMX-5でも感じたことだが、日常的に複数の乗客を乗せるのでなければ、これ一台で十分ではなかろうか?



これを書いている今、外は凍えるような金曜日の夕方だが、明朝は確実に晴れそうだ。私は革のジャケットを着て、例の使い古した“キモい”ドライビンググローブを使って出かけようと思う。

文:Glen Waddington

オクタン日本版編集部

無料メールマガジン登録   人気の記事や編集部おすすめ記事を配信         
登録することで、会員規約に同意したものとみなされます。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事