とどまることを知らないフランスの日本車人気!Jap'n'car Festival 2023

Tomonari SAKURAI

久しぶりにパリ近郊の歴史あるリナス=モンレリ サーキットでのイベントへ。この日は日本車の祭典Jap'n'car Festivalだ。向かう途中から日本車を多く見かけ始めてモンレリ・サーキットに繋がる高速出口では日本車の大渋滞!その渋滞は確かにサーキットの入り口まで続いていた。コロナ禍で寂しいイベントの状況だったが、何という盛り上がり方か。昨年までは、このイベントでは毎回盛り上がりを見せつつあったがまだまだ寂しい参加台数や入場者だった。それがどうだ。たった一年でこんなに膨れ上がるのか!?会場に入るとその盛り上がり方はこのモンレリ・サーキットで久しぶりに観る大盛況ぶりだ。

辺りを見回すと最近の車が多く、そして懐かしいヤングタイマー的な車両も多い。旧車と呼べる車両はほとんど見かけない。そして会場ではアニメソングがガンガン鳴り響いている。日本のアニメや漫画の輸出国ナンバーワンのフランス。日本車のファンがアニメファンとは限らないだろうが、何らか日本好きとなればアニメや漫画になるのだろう。この雰囲気がフランスならでは。

コース上ではほぼノーマルのフェアレディZやGTRが走っている。時々ウィングを付けたかなりいじっている車がいる。ノーマルか、かなりいじっているかの両極端に別れている。スケジュールを見るとWAKABAというカテゴリーがある。参加車両は排気量の比較的小さい車や年代的にも古めのヤングタイマーな車が多い。なるほど、若葉マークから来てるのか、と後で気がつく。今までにはなかった日本文化をより多く取り込んでいる指向だ。一昔前のフランスでの日本車と言えばやはりラリー。パリダカやWRCで活躍した車両が人気のヨーロッパではスバル インプレッサは人気を博した。そんなこともありラリーカーのカテゴリーもある。

スケジュールにはジムカーナのデモンストレーションとある。ジムカーナは日本で独特の競技なのでこちらでは知られていない。いよいよフランス上陸か?と楽しみにしていたが蓋を開ければドリフト。ドリフトといえば日本車。これを目当てに集まった観客がまた凄い数。気がつけば普段、ぽつぽつしかいない観客席は立ち見が出るほどだった!モンレリでのイベントは見せると言うより参加型のイベントなので観覧者はどうしても少ない。ところが今回は違ったのだ。

パドックに戻ると今まで見なかったトヨタセンチュリーがいたり、トヨタクラウン(くじら)も右ハンドルのまま参加している。ホンダはパドック内にブースを出している。ラジコンコーナーがあったり、アニメグッズやゲームの販売などもありオタク系日本マニアも楽しめるイベントとなっていた。

フランスで独特の日本車文化が築かれていくのは面白いものだ。きっと来年はもっと凄いことになっているだろう。6月末にはモンレリ・サーキットでカフェレーサーフェスティバルが予定されている。こちらの撮影登録の方をしてみたところ、「参加車が規定に満たなかったためキャンセルとなりました」という何とも寂しい連絡が来た。どんなイベントでも盛り上がっているわけではないということだ。逆に言うとこの日本車のイベントの人気は本物なのである。

2リッター以上のマシンのカテゴリー。多くが最近のモデル。

初代NSXは唯一この一台が走行した。

カローラFX GT。日本よりも先にヨーロッパ市場に投入されたモデルはフランスで元気に走っている。

一見ボロボロのシビック。相当手を入れられている。

豪快なエグゾーストノートを残しながらすり鉢コーナーを加速していくホンダシビック。

ドリフト用にカスタムのベースとして人気の200SX。オリジナルに近い状態は新鮮。

6代目GT-R。

5代目フェアレディZ。

輸出のなかったR32GTRは右ハンドル。

ビジターのパーキングに停まっていたホンダS800。

6代目シビック。外観はノーマル。エンジンはかなりいじくられている。

5代目シビック。シビックはカスタムベースで人気のようだ。

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