BMW Mが50周年記念で集結!モータースポーツの祭典「Goodwood FoS」が閉幕

Kozo FUJIWARA

2022年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード。今年のテーマはBMW Mの50周年記念。平たく言えばBMW M シリーズの市販乗用車に限らずMディビジョンが開発したエンジンを搭載するル・マンカーやF1などレーシングカーも含めた車達の業績と歴史を祝福することがテーマであった。新車発表は、M3ツーリングとM4 CSL。現行車両i4M50、ixM60の実走、 M760eの展示もおこなわれた。











旧車では、3.0CSL通称“バッドモービル”をはじめ320ターボグループ5、ザウバーM1R、635CSi、M3E30グループA、E30 DTM、E30Sport EVO、ル・マンカーV12LMR、F1カー ブラバムBMWBT50などのデモランで大いに観客を楽しませた。2台のレッドブルBMW M4 ドリフトカーによってM達のデモランがスタートするという演出は、旧車Mを知らない世代を惹きつけるには充分であった。









BMW以外のメーカーでは、ポルシェが718ケイマンGT4 e-パフォーマンスを紹介。この車はトラック専用EVで、GT4 クラブスポーツより14cm 幅が広く、タイヤハウスのフレアが目をひく。レーシングタイヤの装着を視野に入れているそうだ。今年一杯はヨーロッパでお披露目し、2023年はアメリカに渡り、その後アジア、オセアニア地域を巡っていくらしい。ポルシェは他にも次期ル・マン車両963の展示及びデモランをおこなった。



また、ベントレーはコンチネンタルGTマリナーを披露。去年から始まったエレクトリックアベニューのセンターステージには、ルノー5 EV、フィスカーオーシャン、ロータスエレトレが展示。EV化に進む下地が着々と広がっている。



BMW M、EVカー以外で目を離せなかったのはフェラーリの75周年枠に集まった車達だ。125S、166MM バルケッタ、250MM、750モンツァ、500TRC、156F1シャークノーズ、250GTO、250LM、250SWB、365P2、512S、365GTB/4 コンペティション、333SP、 F1車両では312、312B、639、640、412T2、F310B、F2002、F2008などが勢揃い。

今回のイベントでのトップセレブは久しぶりに参加したナイジェル・マンセル。フェラーリ639F1に乗ったりウィリアムズFW14Bに乗ったりと地元英国人にとっては絶対に見逃せないイベントになった。



そのうえ、2輪ファンにとって夢のような演出もあった。ウェイン・レイニー、ミック・ドゥーハン、ケビン・シュワンツ、ケニー・ロバーツが並んでパレードラン。ウェインにとっては約30年前の事故以来、初めての運転である。下半身不随の彼のために特別に改造されたYAMAHA YZR500に乗る姿に観客からの温かい拍手が鳴り響いた。



ミシュラン・スーパーカーランは今ではフェスティバル・オブ・スピードの主軸になり、ドリフトがそれを支え、EVの新しい波が着々と押し寄せる。それでも、昨今のメーカーによるヒストリック車両へのリスペクトが存続する限り、この丘からヒストリックカーが消えることはきっとないであろう。



文・写真:藤原コウゾウ Words and Photography: Kozo FUJIWARA

文・写真:藤原コウゾウ Words and Photography: Kozo FUJIWARA

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