少ないからこそできることも トヨタ博物館クラシックカーフェスティバル2020

octane japan

2020年10月25日(日)、愛知県長久手市のトヨタ博物館にてトヨタ博物館クラシックカー・フェスティバルが開催された。

例年は明治神宮前での開催がメインであったが、今年度はコロナウイルス感染拡大防止の観点からトヨタ博物館にて参加台数を約50台に限って実施された。また、館内に入場できたのはトヨタ博物館の年間パスポート保持者、もしくは長久手市民のみという措置も取られた。しかし、現地で参加できなかった人たちのためにYoutubeでライブ配信という“今らしい”対策も行われ、これまでとは違った楽しみ方もできただろう。



会場の雰囲気はといえば、これまでは150台ほどの参加だったため少々寂しい。カーナンバーは年式が古いものから順に55まで割り振られ、ラインナップはこのイベントらしくバラエティ豊か。1は1932年 MG J2 ミジェットにはじまり、55の1990年 マツダ・サヴァンナ RX-7におわる。ニッサン・シルビア、マツダ・コスモスポーツ、トヨタ2000GT、いすゞベレット 1800GT、マツダ・キャロル、ホンダ・トゥデイといった国産車の中に、アルファロメオ・ジュリアSS(スプリント・スペチアーレ)、フォルクスワーゲン・カルマンギア・クーペ、MGB GT、ポルシェ912、ボルボ 1800ES、シトロエンGS、シボレー・エルカミーノ、ランボルギーニ・カウンタックというような個性豊かなラインナップ。





クラシックカーのイベントとなると、国産車と欧州車は別という風潮があるが、ここではそれがまったくないというのも大きな魅力である。パレードも開催されるため、これまであまり触れたことのなかったような車が走っている姿を見ることができる。

1967年 ニッサン シルビア

1967年 MGB GT


パレードはゼッケン番号順に出発し、長久手市内をおよそ1時間かけて走行する。筆者はMGB GTに同乗してパレードに参加。こういうパレードというものには初参加だったが、その光景には少々驚かされた。というのも、沿道にはたくさんの人が車を見るため出てきていて、老若男女問わず手を振ったり、写真を撮ったり、走っているこちらもつい楽しくなってしまうのだ。この地ではトヨタ博物館があることによって、車に対する理解や興味がずっと発展しているのだと感じざるを得なかったほどだ。

1970年 メルセデス・ベンツ 280SL


パレードが終わるとまたゼッケン順に車を並べ、オーナーはインタビューに答えていく。1人ずつ丁寧に話を聞くというのは、参加台数が少ないからこそできることだ。こだわりのポイントや、手に入れたきっかけ、愛車との思い出などを話していく。十人十色のスタイルがあるからおもしろい。

1969年 ホンダN360

トヨタが展開するレストアゾーン

ボンドカーの2000GT。GRヘリテージパーツも展示された


その間も、まったくタイプの異なる車を所有するオーナー同士が交流して和気あいあいと過ごしている姿を見ると、車を所有する意義や魅力を改めて気づかされる。14時頃には布垣館長らから最後の挨拶が述べられた。今年は開催すら危ぶまれたが、“開催していただいてありがとうございます”という声を多く受けたそうだ。こういう時期だからこそ、やはり人々とのつながりは喜びを生んでくれる。来年はもっと多くの人にクラシックカーを身近に感じていただきたいと強く感じた。

オクタン日本版編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事