フォルクスワーゲン 2023年までに最大4000人の管理職を廃止へ│今後目指していくものとは

Volks wagen

フォルクスワーゲンは、ブランドの新しい時代の始まりに向け、「TRANSFORM 2025+」戦略の第2段階をスタートさせている。2020年には、フォルクスワーゲンの大規模な電動化攻勢を、街中でも目にすることができるようになるだろう。新しいモジュラー エレクトリック ドライブツールキット(MEB)をベースにした最初の電気自動車である「ID.3(アイディ.3)」は、この夏から納車される予定。その後、ブランド初の電動SUVである「ID.4」が続くことになる。従来のモデルの電動化も継続することにより、製品ラインナップをさらに拡充する。 
 
このようにしてフォルクスワーゲンは、すべての人々のためのゼロエミッションモビリティ への道を切り拓いている。2022年までに、フォルクスワーゲンブランドは、すべての主要なセグメントにおいて、MEBプラットフォームをベースにした電気自動車を提供。そして、2025年までに、少なくとも年間150万台の電気自動車を販売するという。長期的な目標としては、2050年までに車両フリートとグループを完全にCO2ニュートラルにすることだ。

電動化に加え、今後数年間でデジタル化も積極的に推進する。そのために、「デジタル トランスフォーメーション ロードマップ」の実行と、「Car.Software」を組織として定着させるという2つのコア分野に焦点を当てている。
 
「未来のための協定」の後継プログラムとして、「デジタル トランスフォーメーション ロードマップ」は、フォルクスワーゲンブランドをデジタル時代に適合させるためのフォローアップ プログラムである。これは、デジタル化に対応する新たな能力を蓄積し、あらゆる分野において、より迅速、スリムで、競争力のある組織を構築することを意味している。このプログラムに従って、2023年までに、最大4000人の管理職が廃止される。同時にデジタル関連の2000人の新規雇用を計画しているというのだ。
 
新規雇用の一部は、新しい「Car.Software」組織で創出される。これにより、フォルクスワーゲンは、自動車用ソフトウェアの分野における、グループ全体の責任を負うことに。車両オペレーティングシステムから、デジタルエコシステムの構築、そして新しいモビリティサービスに至るまで、すべてのソフトウェアに関する業務が、この新しい事業体に統合される。最初のステップとして、約3000人のデジタル専門家がすでに集まっているそうだ。2025年までに、1万人以上のソフトウェア エンジニアが、この事業体で働くことになる。 
 
今後の業績に関しては、現在のコロナウイルス危機に関連した不確実性により先を見通すことが困難な状況になっている。しかし、フォルクスワーゲン ブランド最高財務責任者(CFO)のアレクサンダー・ザイツは、次のよう に述べている。「コロナウイルス危機は前例のないものであり、フォルクスワーゲンブランドの業績に影響を与えることは間違いありません。しかし、現時点では、影響の程度を推測することはできません。私たちは、従業員を守り、事業を安定させるために全力を尽くします。私たちは、現在の状況を注意深く監視しており、必要なところでは悪影響を可能な限り軽減するための措置を講ずる予定です。フォルクスワーゲンのチームは、困難な状況を乗り越えることができることを過去にも証明しています」
 
 

オクタン日本版編集部

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