「ポルシェが欲しい!けれど人とかぶりたくない!」そこで選ぶべき1台とは?

Photography:Andy Morgan


 
錆びにはもちろん注意しなければならない。中でもバッテリー・トレイが最も錆びやすく、そこからエンジンベイ全体に広がりやすい。そのままにするとリアサスペンションのマウントが朽ちて車全体が崩れ落ちてしまう。サイドシルやドア底部、前後のラゲッジスペースのフロアも錆びやすい部分だ。大切なのはタルガトップを外してドアの開け閉めをチェックすること。ボディシェルが傷んでいるとドアの開閉やタルガトップの取り付けに問題が出ているはずだ。
 
エンジンは基本的に頑丈だが、ゴム製の燃料パイプが劣化していないかどうかは確認すべき点だ。曲げてみて硬くなっていたり、脆くなっていたりすると亀裂が入っている場合がある。911の弟分に当たる914だが、むしろ技術的に進んでいる部分もある。たとえば911の一部モデルがまだキャブレター仕様の時代にボッシュのインジェクションシステムを採用していた。特徴である燃料噴射システムは信頼性が高いが、ただし壊れると高くつくので、オーナーの中にはキャブレターに換装している人もいる。だがどうやっても適切に設定されたインジェクションほど上手く働かないのでスタンダードを維持するか、あるいはエキスパートに依頼すべきである。
 
4気筒モデルに6気筒エンジンを積めば、確かにずっと刺激的な車になるが、ただこれもコストに見合うとは言いがたい。見つけるのが難しいとしても、914/6を探したほうがいいだろう。
 
正式に英国に輸入された914は100台ほどしかないが、米国や欧州から後に輸入されたものを加えると現在ではおよそ350台が存在すると思われる。914はわずか3500ポンド程度から見つけることができるが、6500ポンドを下回る1.7リッターモデルには手を出さない方がいい。

1.8リッターはだいたい7500ポンド、2リッターモデルはさらに1000ポンド高が相場である。良好なコンディションの車はそれぞれ2000ポンド高、最高のものは1万6000ポンド程度になるはずだ。914/6でそれなりのものは1万8000ポンド以下では手に入らない。素晴らしいコンディションの6気筒は2万5000ポンドに及ぶ。

編集翻訳:高平 高輝 Transcreation:Koki TAKAHIRA Words:Delwyn Mallett

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