ピカソやレジェなどの作品30点が集結したイブニング・セール|フィリップス史上2番目の高額落札を記録!

PHILLIPS

オークションや展覧会を開催するフィリップスは、フェルナン・レジェ、パブロ・ピカソ、エドガー・ドガ、ジョルジュ・ブラック、アメデオ・モディリアーニ、ジョアン・ミッチェルなどの名作30点が集結する「アヴァン・ギャルドを生きる:トリトン・コレクション財団」のイブニングセールを2023年11月14日に開催した。

ゲルハルト・リヒターの『Abstraktes Bild(636)』は3500万ドル、目玉であったフェルナン・レジェの『Le 14 juillet』は 1760 万ドルで落札されたのに加え、ジャデ・ファドジュティミの作品は世界新記録を樹立。大盛況だったこの夜は、合計で1億5500万ドルというフィリップス史上2番目の高額落札を叩き出した。

Pablo Picasso
Femme en corset lisant un livre
1914-1917
見積もり:$15-20 million

落札価格:$14,762,500

今回作品をオークションに出すこととなったトリトン・コレクション財団は、19世紀、20世紀、21世紀を代表するアーティストの前衛的で優れた作品群を集めることに尽力してきた団体だ。創設者たちは、一貫した統一性を保つために、美術史、アーティスト、ムーブメントについて時間をかけてリサーチを行い、長い時間をかけて素晴らしい作品の数々を集めてきた。

また、できる限り多くの作品を公開することを使命としており、世界中の美術館に貸し出しも行われていた。しかしこの度、財団に新しい世代の舵取りが先頭に立つこととなり、財団が次のステージへと進むべく、30点もの作品がセールされる運びとなったのだ。

Joan Mitchell
Untitled
c. 1954
見積もり:$7-10 million

落札価格:$7,892,500

なお、本件に関してトリトン・コレクション財団のキースジャン・コーディア氏は、次のように述べている。

「トリトン・コレクション財団の過去30年間の使命は、伝統的なムーブメントの境界を打ち破り、世界の新しい見方を模索した様々な時代のパイオニアや『イノベーター』たちによる作品群を集めることでした。私たちの両親は、そのコレクションをより多くの人々と分かち合うことに専念しました。

彼らは、自分たちが選んだ作品に細心の注意を払い、誇りを持っています。コレクションの質や水準に合わない作品は決して加えず、この世に存在するであろうユニークな作品を常に待ち望んでいました。私たちの役割は、常に進化し続けるコレクションの素晴らしい作品の一時的な請負人となることです。

Fernand Léger
Le 14 juillet, 1912-1913
見積もり:$15-20 million
落札価格:$17,625,000

私たちの願いは、これらの作品が一般の人々の芸術に対する理解と鑑賞に貢献し続けることのできるコレクションに収まることです。今、私たちは未来に目を向け、前向きな思考によって自らの視野を広げる機会を待ち望んでいます。

私たちは、私たちの両親がこの素晴らしいコレクションと共に歩んできたように、新たな収集の旅を味わうことを楽しみにしています。このような経験が、コレクションを思い出深く、楽しいものにしています。コレクションは世代を超えて常に進化し続けるべきものであり、私たち自身も親として、次の世代に同じようなことを期待しています」

オクタン日本版編集部

無料メールマガジン登録   人気の記事や編集部おすすめ記事を配信         
登録することで、会員規約に同意したものとみなされます。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事