アストンマーティン110周年を英国シルバーストンで祝う|『Octane』UKスタッフの愛車日記

Octane UK

『Octane』UKスタッフによる愛車日記。今回は1998年 アストンマーティンDB7ヴォランテに乗るサンジェイ・シータナーが、アストンマーティン110周年を祝うイベントに参加した際のレポートをお届けする。



私のアストンマーティンDB7は、今年で25歳になる。F1イギリスGPでアストンマーティンの110周年を祝うのにふさわしい。『Octane』の同僚であるマーカス・ロスを連れて行ったのだが、彼は父親が所有するDB2/4MkIIIに乗って育ち、大人になってからはボナムスのアストンマーティン・セールスを担当していた。グランプリウィークエンドに神聖なサーキットをドライブすることはもちろんのこと、イギリスGPに参加するチャンスなど滅多にない。この特別な機会に多くの他のエンスージアストたちと一緒にお祝いすることができたのは非常に喜ばしいことだ。

シルバーストンにあるアストンマーティン・レーシングの完成したばかりの施設に到着すると、私たちはまずパスを渡された。私の車は、この週末の祝賀会に招待された110台の見事なアストンのうちの31台目だった。30台目には、私の親友であるユキ・ハヤシが妻のトシと一緒に日本から駆けつけた。彼が持ち込んだのは1923年型「クローバーリーフ」だ。この車は、1930年代と1940年代のアストンマーティンを専門に扱う会社であるエキュリーベルテリによって見事にレストアされ、取締役であるロバート・ブレークモアと彼のチームが戦前のアストンすべてに対応していた。各年代のモデルが展示されており、学べることが非常に多く、そしてオーナーたちは、私がこれまでに会った中で最も知識が豊富で、情熱的だった。

ユキ・ハヤシのクローバーリーフと筆者のDB7が並ぶ。

ストウ・コーナーに110台すべてのマシンを集合させるのは大変な作業だった。サーキットに向かう主要二車線道路の交通は地元警察によって止められ、何百人もの人々がマシンが公道を走るのを見ようと集まっていた。その後、隊列を崩さないようにという厳しい指示のもとF1グリッドに並んだが、発進するとアドレナリンが高まり、すべてのドライバーがアクセルを踏み込んだため、結局隊列は崩れてしまった…

シルバーストンは高速サーキットで、想像以上にタイトなコーナーが続く。観客が手を振って歓声を上げる中、私は何かに憑りつかれたように運転し、DB7のエンジンがフル回転するサウンドを味わった。しかしそんな幸せな時間もあっという間に終わってしまい、AM本部に戻りトム・ケリッジの好意で軽食をいただいた。

それにしても今回はDB7を持ち出す理由としては最高のものであった。事前にエンジンの後ろから水漏れを発見していたので、クラシックリバイバルのスティーブ・オークリーのところへ。調べてみると、クランクシャフトプーリーから、ギアボックスのサンプから、そしてディファレンシャルから2カ所、すぐに対処すべき漏れがあることがわかった。

デズモンド・スメイルから新しいシール剤(421ポンド)とオイル(205ポンド)を調達し、またエンジンマウントのひとつも傷んでいたので、それも交換した。車を修理している間、私はフェニックス・キーでキーも修復してもらった。経営者のクリス・ジャクソンは、キーヘッドとフォブを車と同じ色にペイントしてくれた。完璧だ!


文:Sanjay Seetanah

Sanjay Seetanah

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