ポルシェとピクサーが映画『カーズ』のサリー・カレラを現実世界に!お尻のタトゥーが輝く911サリースペシャル

Porsche

先日、ポルシェとピクサー・アニメーションスタジオが、映画『カーズ』に登場するヒロインの、サリー・カレラをオマージュした特別な911の製作に取り組んでいることをoctane.jpでお伝えした。そしてついにポルシェ公式から、気になるサリーカレラの全貌が明らかにされた。

2006年夏に公開されたカーズだが、実は映画の制作はもっと前から始まっていた。プロダクションデザイナーのボブ・ポーリーが、サリー・カレラのスケッチを初めて描いたのは2002年のことだった。カレラという苗字から分かるように、サリーはポルシェ911カレラを擬人化したものだ。モデルとなったのは2002年式、996世代のポルシェ911カレラである。



映画『カーズ』はまだ16年しか経っていないが、サリーというキャラクター自体はアニメーションの世界のツッフェンハウゼン工場を出てから20年を迎えた。この記念日を祝して、ポルシェはカーズのチームと協力して、Sally Specialの刻印が入った世界に1台だけの2022年型ポルシェ911を製作したのだ。

サリー・スペシャルは、ラジエータースプリングスの弁護士であるサリーの特徴を現行992型911カレラGTSに取り入れたモデルだ。そのため、サリー・スペシャルのデザインには996型911の要素も取り入れられている。シルバーのヘッドライトや、リアバッジ、サリー(のモデルとなった996型911)を模したスタッガード5スポークホイールなどである。しかしポルシェとピクサーは、サリー・スペシャルのフロントガラスやフロントグリルに大きな目や口を付けることはなかった。また、ダッシュボードのナビゲーション・システムの音声ガイダンスにボニー・ハントを起用することもなかったことは少し残念かもしれない。



しかし、サリー・スペシャルのツインターボ・ボクサー・エンジンは473psを発生し、標準装備のスポーツ・エグゾースト・システムはメロディアスなフラット6サウンドを響かせる。エンスージアスト向けの車にふさわしく、7速マニュアルトランスミッションを搭載しており、さらにより実用的で楽しいドライビングを実現するオプションも装備されている。フロントアクスルリフトシステムによって、段差や急な坂道でもクリアできるようリフトアップを可能にし、その上GPSによるメモリー機能でよく訪れる場所を記憶し、リフトアップが必要な場所では自動でシステムが機能するようになる。リアアクスルステアリングは、サリー・スペシャルのステアリングとハンドリングの俊敏性をさらに高め、23.7ガロンの拡張レンジ燃料タンク、BOSEサラウンドサウンドシステム、18ウェイ調整式スポーツシートプラスが装備されることで、ロングドライブやロードトリップも楽しめる車となっている。



サリー・スペシャルの最大の特徴は、サリーブルーメタリックという、サリーからインスピレーションを受けてペイントされた独特の色合いだ。通常はブラックで統一されるスポーツデザインのフロントやリア、エンジンリッドなどにもサリーブルーメタリックも採用されている。

さらにリアスポイラーを上げると、サリーのピンストライプのバックタトゥーをイメージしたデカールが現れる。このタトゥーは、彼女がロサンゼルスで弁護士として多忙な人生を送っていたころに手に入れた装飾だ。



また先述したようにホイールは、ヴァイザッハのスタイルポルシェデザイナーによって特別に作られた996型911ターボデザインとなっており、このホイールがサリー・スペシャルを唯一無二のものにしている。

サリー・スペシャルのインテリアは、エクステリアと同様、オーダーメイドのテイストがふんだんに盛り込まれている。スピードブルーとチョークのステッチを施したチョークレザーシート、ブラック、チョーク、スピードブルーの3色を組み合わせたペピタインサートが装備されている。ダッシュボード下部にはチョークカラー、ステアリングのセンターマーカーや7速MTのシフトパターン表示部にはスピードブルーが採用され、これもサリー・スペシャルの特徴となっている。また、カーペットにはスレートグレーが採用され、特別な色調を演出している。さらにスポーツレスポンスボタンが「カチャウモード」(カチャウ:主人公ライトニングマックイーンの劇中での決め台詞)に変更されているのもサリースペシャルならではだ。取扱説明書やキーホルダーにサリーブルーのレザーバインダーを採用するなど、サリーへのオマージュを込めた特別な仕様となっている。ダッシュボード上部のグローブボックスには、この車が世界に1台しかないことを示す特別な印が施されている。





ポルシェの限定モデルは、発売前に既にVIPカスタマー向けに「案内」されて完売していることが多いのだが、サリー・スペシャルは誰でも手に入れるチャンスがある。ポルシェとピクサーは、カリフォルニア州モントレーで開催予定のRMサザビーズのイベントで、この車をオークションにかける予定になっているのだ。8月20日に行われるこのオークションで生じた利益は、「ガールズ・インク」と「USA for UNHCR」の2つの慈善団体に寄付される。ガールズ・インクは、5歳から18歳までの女の子を対象に、人生の難局を乗り越えるために必要なツールとサポートを提供する非営利団体で、USA for UNHCRは、ロシアの侵略によりウクライナから避難を余儀なくされている多くの難民を支援するために活動する非営利団体だ。

サリー・スペシャルの落札者は、キーを手に入れるだけでなく、車のデザインを反映したポルシェ・デザインの時計、トラックタイヤを装着するための特注ラックを含むセカンドホイールセット、オリジナルのカーカバー、車のオリジナルカラーモールドとショープレート、サリー・スペシャル開発に関する情報を満載したスペシャルブックも受け取ることができる。







関係者のコメント



ポルシェAGのコミュニケーション・サステナビリティ・ポリティクス担当副社長セバスチャン・ルドルフ博士

「車には顔とストーリーが必要です。ピクサーのアニメーション映画『カーズ』は、それを見事に実現し、大画面の中で車に命を吹き込みました。この物語は、友情、愛、相互支援といった価値観を伝えており、その中心にいるのがポルシェの「サリー・カレラ」です。ピクサーと共に、私達はサリーの精神をスクリーンの上ではなく、スクリーンの外で新しい形で実現しました。チャリティオークションに出品するこのワンオフのストリートリーガル911、"サリー・スペシャル "で、映画のキャラクターの精神にふさわしい、緊急に支援を必要としている人々を助けたいと考えています」

ピクサー・アニメーション・スタジオのフランチャイズ部門のクリエイティブ・ディレクタージェイ・ウォード氏

「911サリー・スペシャルの制作はとても楽しく、このようなプロジェクトは初めてです。サリー・カレラからインスピレーションを受けつつも、完全なコピーではなく、運転可能な911を作りたいと早い段階で決めていました。サリー・カレラはドライブが大好きで、それが私たちのインスピレーションでした。もしサリーが公道走行可能なモデルとして今日作られたとしたら、彼女はどんな姿をしているだろうか?” と私たちは自問しました」

ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチュール車両部門のディレクター、ボリス・アペンブリンク氏

「911サリー・スペシャルは、911カレラモデルの中で最も速く、最も俊敏なバリエーションである911カレラGTSをベースにしています。この車にはマニュアルギアボックスが搭載され、サリー・カレラのドライビングに対する情熱を表現しています。カスタマイズの要素は細かく、多岐にわたります。911サリー・スペシャルは、私たちのチームが手がけたプロジェクトの中で最も激しく、感情的なモデルひとつです。その一例として、この車の塗装は、このプロジェクトのために手作業で施されたカスタムペイント、サリーブルーメタリックで塗られています。もちろん、サリーのタトゥーも意識しています。それを実装するのは、とても特別なチャレンジでした」

ピクサーと共同で新色のブルーと車両のインテリアをデザインするチームを率いたポルシェのインテリアデザイナーダニエラ・ミロシェヴィッチ氏

「私たちには完全な自由が与えられており、それは素晴らしいことでした。映画では、サリー・カレラはカリフォルニアの弁護士で、スタイルとエレガンスを大切にしていました。その一方で、現実的で楽しいことが大好きな女性でした。インテリアにもサリーブルーメタリックを採用し、目立つ部分だけでなく、細部にまでこだわり、未来のオーナーに笑顔になってもらえるようにしました。同時に、日常的な使い勝手や実用性も忘れてはならないポイントです。911サリー・スペシャルは、頻繁に、楽しんで運転されることを想定しています。私たちは3色のペピタハウンドトゥースファブリックとチョークカラーのレザー、そしてスピードブルーのステッチを組み合わせた特別な内装を開発しました。このような細部を工夫することで、プロジェクトは特別なものになり、映画やサリーカレラの思い出がたくさんよみがえることでしょう」

オクタン日本版編集部

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