小さなポルシェ962C?富士モータースポーツミュージアムがK4-GP連動企画を実施|常設展示にはランチア・デルタS4も仲間入り

FUJI MOTORSPORTS MUSEUM

富士モータースポーツミュージアムにて、K4-GPイベント連動企画が4月8日(月)まで開催中だ。この特別展示では、2月3日、4日に富士スピードウェイで開催されたばかりの「K4-GP」にあわせて、K4-GP車両2台とともに、 FL500、ポルシェ962C が展示されている。

K4-GPとは、2001年に富士スピードウェイで始まり、夏と冬の2回開催されている「レースを模したエコラン競技」。クラスごとに改造範囲が定められており、さまざまな形状の車両が参戦できることで人気の高いイベントとなっている。

FL500とは、1970年代~80年代にかけて開催されていたレースカテゴリーのひとつ。軽自動車用エンジンを搭載したフォーミュラカーで、多くの国内コンストラクターや、後にプロとなるレーシングドライバーが参戦して賑わいを見せた。

K4-GPとFL500は、ともに軽自動車やその部品を用いて製作され、低コストで環境にも優しい草の根のモータースポーツとして、親しみ、愛され続けてきたという共通項がある。富士モータースポーツミュージアムでは、この見た目に愛らしいK4-GP車両と在りし日の軽フォーミュラカー(FL500)の対比、さらに有名レーシングカーデザイナーが設計した縮尺3/4の962Cと本物のポルシェ962Cを並べて展示。見比べて楽しむのも一興だ。

K4-GP イベント連動企画 特別展示
期間: 2024年1月26日(金)~4月8日(月)(予定)

展示場所・車両:
●1階エレベーター前コーナー


左:FL500 ハヤシ712 <有限会社 ハヤシレーシングより借用>
ハヤシレーシングが約30台製作した量産モデル「712」で、同社を有力コンストラクターに押し上げた車両。

右:K4-GP用 3/4 F40 <チーム・タイサンより借用>
全日本GT選手権で活躍したチーム・タイサンフェラーリF40を懐かしみ、 K4-GPを盛り上げるためにザウルスJrベースで製作した縮尺3/4のF40。

●2階 ル・マン展示コーナー
K4-GP用 3/4 962C <チーム・タイサンより借用>
ポルシェ956/962Cで全日本耐久選手権3連覇(1985,86,87年)を達成したチーム・タイサンの千葉代表が、K4-GP用にザウルスJrベースで製作した縮尺3/4の962C。

ポルシェ 962C <株式会社エムズバンテックより借用>
1982年6月、第50回ル・マン24時間レースで1・2・3フィニッシュを皮切りに、同年10月の世界耐久選手権 富士6時間レース(WEC in Japan)で優勝を飾った耐久王者ポルシェ956の後継車両。 展示車両は、トッププライベーターのチーム・タイサンが、80年代から90年代にかけて、全日本耐久選手権や全日本GT選手権で、数々の優勝を飾った車両の1台。



「ランチア・デルタS4」の展示も!


また、2月2日には常設展示車両の一部入替えも行われた。今回は、四国自動車博物館と富士モータースポーツミュージアムおよびトヨタ博物館とのコラボ企画として、1980年代後半のラリーを象徴する「ランチア・デルタS4」を新たに借用、「世界最高峰レースへの挑戦 ラリー編」で展示されている。



展示車両: ランチア・デルタS4(1986年) <四国自動車博物館より借用>
グループB規定に則り、1985年シーズン末に登場したWRC参戦用ミッドシップ・4WD車両。鋼管スペースフレームのシャシーに、カーボンケブラーやチタンなど軽量素材を多用したボデーパネル、排気量1,759ccのエンジンにスーパーチャージャーとターボチャージャーを装着し、当初は450馬力を、最終的には600馬力まで達したモンスター・マシンである。デビューウィンを飾るも、グループB車両によるラリーは、あまりにも強大なパワーゆえにドライバー&コ・ドライバーのみならず観客まで巻き込む死傷事故を次々と引き起こしたため、1986年限りで中止となった。

展示期間 : 2024年2月2日(金)~2025年2月初旬(予定)


富士モータースポーツミュージアム
静岡県駿東郡小山町大御神645
TEL:0550-78-2480
https://fuji-motorsports-museum.jp/

オクタン日本版編集部

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