BMWが日本で燃料電池車の実証実験をスタート|BMW iX5 Hydrogen

BMW / Octane Japan

ビー・エム・ダブリューは燃料電池車両「iX5 Hydrogen(ハイドロジェン)」を使用して、2023年末まで日本で実証実験を行うことを発表した。

この車両は実証実験や技術デモンストレーション用に生産されたものであり、販売を目的としたものではない。ちなみにこの燃料電池システムはミュンヘンにあるBMW社の水素コンピテンス・センターで生産しており、また燃料電池セルは開発パートナーであるトヨタ自動車から調達しているという。

発表が行われたのは東京お台場のBMW GROUP TOKYO BAY。iX5 ハイドロジェンの実車展示を行なうとともに、ユルゲン・グルドナー氏(BMWグループ水素燃料電池テクノロジー・プロジェクト本部長)、ロバート・ハラス氏(ハイドロジェン・プロジェクト・マネージャー)から水素燃料の大いなる可能性について説明がなされた。



現在BMWグループではガソリンエンジン、クリーンディーゼルエンジン、48Vマイルドハイブリッド、PHEV(プラグインハイブリッド)、BEV(バッテリ電気自動車)など、複数のパワートレーンがラインナップされているが、Hydrogenがそれに加わればほぼすべてをカバーすることになる。



水素燃料電池自動車は電気モーターによって駆動するため、広義では電気自動車に分類されることがあるが、BEVとの大きな違いは車両内部で発電が行われるという点にある。したがってBEVやプラグインハイブリッドのように外部から充電するための大型バッテリーは搭載しておらず(回生ブレーキ充電用の補助バッテリーは別に搭載)、また水素充填時間が短いことが大きな特徴である。

実証実験では官公庁や行政機関、大学やジャーナリスト等と協力関係を築き、専門家の視点を踏まえて製品開発へのフィードバックを行っていく。実際に国内のいたるところで車両を走行させてデータを取得。それをドイツに送り、さらなる製品開発に役立てていく。



iX5 ハイドロジェンのスペックは電気モーターの最大合計出力295kW(401HP)、水素タンク容量約6kg、最高速度は約185km/h、0-100km/h加速6秒となっている。燃料である水素の満充填時間の目安はわずか約3分間。それで約500kmの走行が可能だという。

市場投入時期は2020年代後半を予定している。

オクタン日本版編集部

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