レトロな2階建てバスでパリを観光したいと思ったら!レストア寄付プロジェクトが進行中

Cityrama

新年あけましておめでとうございます。今年もいい年になるようにがんばって面白いネタを探して参ります。この年明けのカウントダウン、パリのシャンゼリゼでは10万人が集まったとか。クリスマスシーズンにはパリには多くの観光客が訪れた。パリにはそれだけの魅力があるのだ。

観光客がパリを楽しむ手段のひとつにバスがある。パリだけではなく多くの観光地でも見かけるが、広い視野を得るために2階建てのルーフのないオープンタイプのバスの人気も高い。

バスからのパノラマビューに目を付けたのは1950年代のパリの観光業者シティラマのジャン・ピエール・デュブリュイユ。パリのモニュメントを最小限の時間で見てもらうため、バスからいちいち下車せずに乗ったままで車窓から楽しむことができないか。そこから考えついたのがボディ全体をガラスで覆ったバスだ。このアイデアをパリの老舗のコーチビルダー、カーラスにオーダーし、カーラスのテクニカルディレクターであるアルベール・ルメートルによってデザインされたのがこのバスだ。

(c) Cityrama

50人の乗客が快適に座りながらパノラマビューを楽しめる。そして、この時代から8カ国語のオーディオガイド付きだった。セーヌ川の観光船、バトームッシュのガラス張りからイメージした、そんなバスを考案した。シャシーはシトロエンU55。当時のシトロエンのトラックのシャシーを利用したのだ。このバスは当時の映画にも登場することがあった。『地下鉄のザジ』にも登場したので、思い出した人もいるのではないだろうか?

この車両は3台製造された。現存するのは1台のみ。その1台を保存しようという動きがあり、U55のシャシー部分、エンジンや足回りのレストアは完了して、走行可能な状態にはなっている。ただ、この腐食の進んだボディと複雑な曲面のガラスを復元するのは簡単ではない。

そこで、クラウドファンディングにより寄付を募ることにした。掲載されているクラウドファンディングのサイト「La Fondation du patrimoine」は歴史的なものなどの修復費用を募るサイトで、古い教会なども寄付を募っている。フランスの旧車の全般を司るフランスヴィンテージカー連盟も寄付をして、このバスのレストアプロジェクトを応援している。ここからオンラインで寄付することが可能だ。このバスがまたパリを走る姿を見たいと思わないだろうか?このプロジェクトに賛同したら是非寄付して欲しい!

Autocar Cityrama
https://www.fondation-patrimoine.org/les-projets/cityrama


文:櫻井朋成 Words: Tomonari SAKURAI

櫻井朋成

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