125年前のトラックはこんな形だった!シュトゥットガルトからのレガシーを伝える旅

daimler

1896年8月18日、ゴットリーブ・ダイムラーは、世界初の内燃機関を動力とするトラックを発表。ダイムラーがロンドンの自動車会社、ブリティッシュ・モーター・シンジケートに販売した。

それからちょうど125年後、最新型のメルセデス・ベンツ・アクトロスがセミトレーラーを牽引し、シュトゥットガルトからロンドンに到着した。トレーラーに積まれていた荷物は2台の歴史的なトラックであった。ロンドンで開梱されると、メルセデス・ベンツ・トラックの125周年とアクトロスの誕生20周年を記念したロードショーがおこなわれた。それは同時に、内燃機関誕生以前からはじまる商用車史275年のレガシーを明らかにする場でもあった。



このロードショーでは、1896年にダイムラー社が製造した、牽引装置を持たない馬車のような形状を持つ、最初のエンジン付きトラックの精巧なレプリカが展示された。この初代トラックのレプリカは、1990年に約10万ドイツマルクを投じて製作されたものだ。

1896年にトラックが造られた当時には、ダイムラーの乗用車である「フェニックス」から流用した排気量1.06リッターの2気筒、4PSエンジンをリアに搭載し、ベルトによってリアアクスルに伝達していた。特筆すべきは、エンジンをスプリングを介してシャシーにマウントすることで、エンジンへ振動が伝達されない構造としていたことだった。

もう1台の歴史的トラックは、かつてドレスデンの交通博物館に展示されていた、現存するオリジナルの車両である。1898年、ゴットリーブ・ダイムラーとウィルヘルム・マイバッハは、それまでリアに搭載していた2気筒の6PSフェニックス・エンジンと4段型変速機を運転席の下側に移し、リアアクスルをベルト駆動した。

だが、このレイアウトの変更は充分ではなく、同年中に、10PSへのエンジン出力の向上と積載量を増やすための再設計がおこなわれた。エンジンはフロントアクスルの前方に配され、4段型変速機を出たパワーは、ベルトではなくプロペラシャフトによってリアアクスルに伝達され、ピニオンとリングギアを介して後輪を駆動した。



こうして、貴重な産業遺産の輸送という大役を担ったアクトロスでも不変の、トラックの原型が誕生したのである。乗用自動車と同様にトラックも現代のメルセデス・ベンツが発明したといえるだろう。


編集翻訳:伊東和彦(Mobi-curators Labo.)

編集翻訳:伊東和彦(Mobi-curators Labo.)

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