モナコの街には実はフィアット500がいちばん似合う!?

Tomonari SAKURAI

ここフランスでは、世の中はすっかりバカンス。街の中に行っても「8月末までバカンスのため閉店」という貼り紙とともにシャッターを閉めたお店をあちこちで見かけるようになった。バカンスとはあまり関係ないけど、撮影のためパリを出発してコンテチーズの里、コンテ地方を回り、次回の展示作品のためにニース大学教授のお話を伺って、それから北上して「フランスの最も美しい村」に選定されている村を訪れ撮影しながらの7日間2000kmちょっとの旅に出た。あくまでも作品作りのためであってバカンスではない。バカンスならこんな強行軍ではなくもっとのんびり行く。

ニースに立ち寄ったとき、ふとモナコのコースを走ってみたいと思い立って行ってみた。モナコには何度か訪れているものの、ほとんどレースやイベントでコースは閉鎖されていて自分で走る機会がなかったのだ。コース自体は撮影で徒歩で廻ってはいる。それがステアリングを握ってだとまた違って見えるだろう。コースの中に入ると「お〜!ここ、ここ!マンセルとセナが激闘したコースだ!」とちょっと古めの記憶が蘇る。ただし違う点は対向車がいること…

第一コーナーの内側にはブガッティの像。奥に見える教会がこのコーナーの名前になっているサン・デヴォーテ教会。

モンテカルロサーキット、アントニーノーズ内側にあるファンジオとW196の像。

夢中になった1周目を終えて、少し周りを見ながら走っているとホームストレート右手、レース中はパドックになっている所にフィアット500が多数見えるではないか。もう一周してプールのあたりでコースアウトして車を停め、フィアットの並んでいたパドックに行ってみた。そこではClub Fiat 500 Monte-Carloのオーナーズミーティングが開かれていたのだ。到着したのはすでに日が傾いた夕方。すでに撤収作業中だった。



それでもモンテカルロを風景にフィアット500があるのは何とも素敵なのでシャッターを切った。モナコに来た観光客はまずフェラーリに喜び、スマホを向けて写真を撮る。そしてまた来るフェラーリ、ランボルギーニに興奮する。それがつづくのは5分ほど。なぜかって?それらのスーパーカーが当たり前に行き来するのですぐに慣れてしまうのだ。それがモナコ。そういった場このフィアット500はちょっと場違いに感じるが、モナコからもう少し行けばそこはイタリアだし、なんと言ってもモナコやニースはモンテカルロラリーで有名なくらいに峠がたくさんある。そのうえ普通の街の中の峠は車一台がやっと走れる細い道。このフィアット500が何とも走りやすいのはよく分かるし、実は一番似合っているのではないだろうか。

アウトビアンキ第一号車となったビアンキーナも参加している。

バカンスというにはちょっと小振りなバスケットなのでピクニックといったところでしょうか?

ここにいるのはアバルトではなくジアンニーニ。そのコクピット。

FIAT500ジャルルディニエラについているカーバッジの一つはヨットクラブなのはモナコらしい。

マット仕様のFIAT500。よく見るとロゴはバットマン。

ホイールにも。

そして、このフィアットのイベントの横では子供達向けのコースができていて、カートで遊ぶことができる。このカートはドリフトに最適にできているのが面白い。こういったコースが造られているのがモンテカルロらしいバカンスの風景なのだろう。

ミーティングの横では子ども向けのカートのコースが。これがドリフトが楽しめるようになっている。スタートしたばかりではうまく操れない子供達。

2周もすれば綺麗なドリフトで交わしていく子どもも現れる。この中に未来のパイロットがいるのかも。

余談だがこの後食事をモナコで取ろうとレストランに入ろうとすると、ワクチン接種記録か陰性証明がないと入店を断られた。モナコの政策だ。そういえばフランスもすぐにそういった政策が敷かれる。いわゆるワクチンの義務化である。この数日ホテルに泊まり、レストランで食事をして、たくさんの人が集まっていたのですっかり忘れていたが、コロナはまだ終わっていなかったのだ。

モンテカルロで入店拒否されたのでニースの海岸へ。そこにはFIAT500の実物大の像。というより作品があった。


写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

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