本物のロードカー
なぜ、私はここにいるのか。ひょっとして、相応しくない車で相応しくない場所を相応しくない時間に走っているのではないか。きっと、私がさまよっているのは自動車界のパラレルワールドで、それを無理矢理、現実の世界と重ね合わせているのだろう。できることなら、この世界の人々が、異次元からやってきたエイリアンに敵意を示さないでくれと願うばかり。なにしろ"彼ら"も私も同じイギリスの国道"A3"を走っているのだから⋯。
この車の正体はポルシェ911GT1。マクラーレンF1 GTRの対抗馬としてヴァイザッハが造り上げたこのマシンは、参戦初年度にル・マンでクラス優勝と総合2位という戦績を残している。合計で46台が製作されたうち、レーシング仕様は20台で、残る26台はFIA GT選手権で求められるホモロゲーションを取得するために造られたロードバージョンだ。
しかし、私の目の前にあるこのGT1はロードカーとして製作された"シュトラッセ・バージョン"ではなく、カナダGT1選手権でいくつもの栄冠を勝ち取ったレーシングカーである。だが、それがいまは当局が授けた正式なナンバープレートが備えられ、イギリスの公道を走ることが許されているのだ。もちろん、パブに出かけるのにも使うことができる。
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