ランボルギーニはクラシックカー市場で安定感抜群?価格変動から考察

HAGI

ランボルギーニと"安定感" という言葉は、経営状況にしろ、ミウラを飛ばしているときにしろ、かつては結びつきにくかった。しかしそれも、アウディ傘下となった近年は変わった。何度も消滅の瀬戸際に立ちながら、アバンギャルドなミウラや型破りなカウンタックで既成概念に挑んできたメーカーだが、今やクラシックカー市場においては安定感をその特徴としている。
 
HAGI(ヒストリック・オートモビール・グループ・インターナショナル)のランボルギーニ・ポロストリコ(LPS)指数は、2017年12月に新設された。2019年に入ってからプラスを維持している指数はLPSだけで、年初来1.98%上昇している。
 
LPS指数が他と異なる動向を示しても驚くには当たらない。350 GTからディアブロまで、あらゆるモデルやサブモデルを含み、その多くはライバルより製造数が少ない。つまり特異な世界なのだ。
 
相対的に希少性が高いため、購入機会も限られ、衝動的な購入とはなりにくい。同じことは売り手にも当てはまる。代わりが手に入りにくいことから、多くのエンスージアストにとって売却の決断は容易ではない。
 
試しに過去の動向を分析してみたところ、2000〜2018年末のLPS指数の年間成長率は、平均13.25%に上った。これは同時期のポルシェやフェラーリにほぼ匹敵する。
 
若々しい活力もランボルギーニの特徴のひとつだ。歴史の長さは遺産と捉えることもできるが、同時に足枷にもなり得る。対してランボルギーニの歴史は比較的浅く、波乱に富んでいる。そうした新興勢力としての在り方が、平均より若いコレクターや、"特異性" を重視するコレクターを惹きつけているのだろう。


※HAGI LPS 指数は、収集価値のあるランボルギーニの価格変動を示したもの。縦軸は2017年12月31日を100とした指数。

オクタン日本版編集部

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