42年前の姿をそのまま取り戻す│「レストア」ではないクラシックカーへの施し

Porsche

ポルシェが生み出した、超軽量マシン 910/8 ベルグスパイダーがポルシェミュージアムの手によって、1967年の姿を取り戻した。

ポルシェミュージアムの自動車部門代表を務めるアレクサンダー氏は、"オリジナルのまま、何か換装をするなどはしません。あくまでもレストアではなく綺麗にこの状態をプリザーブ(保存)をするだけです。この1台がまた走れるようにはしません。ベルグスパイダーは、既に走れることを証明しており、生まれた役目を果たしているのです"とコメント。

すべての写真を見る



また、ポルシェミュージアムのディレクターを務めるアヒム氏は"この10年で、レストアが流行りクラシックカーへの接し方が変わっています。しかし、私たちはもうレストアには注力せずに、真の意味でのオリジナルコンディションを保つことを大事にしていきます"と話す。

このプロジェクトはかなり昔から計画が進められていたとのこと。ベルグスパイダーあ1967年に最後のレースを終え、バッテリーなども外された状態で保管されていたが、それからは走ることも、取り外されたパーツを戻されることもなかった。そのすべてが今回、元に戻され42年前そのままの姿を取り戻した。


ペイントなどに関しては、歴史家でもありクラシックカーのペイントに精通するグンドゥラ・タット氏によって仕上げられている。メカニカルパーツはガンオイルを施し、ペイントとボディの状態が長く保たれるようにされている。あくまでもまた走り抜けることを前提にはされていないが、いつかまたこの車を運転したいという人が現れるかもしれない"とグンドゥラ氏はコメントしている。



ベルグスパイダーがまた、タイムスリップしたような姿でサーキットに現れる日が来るかもしれない。

オクタン日本版編集部

無料メールマガジン登録   人気の記事や編集部おすすめ記事を配信         
登録することで、会員規約に同意したものとみなされます。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事