スーパーカーの代名詞ともいうべきイタリアの名ブランド「ランボルギーニ」。同社は2017年12月4日に、サンタアガタ・ボロネーゼにて、スーパーSUV「ウルス」を発表する予定だ。なぜスーパーカーメーカーがSUV?と疑問に思われる方もいるかもしれない。だが、ランボルギーニにとってSUVの開発はこれが初めてのことではないのだ。ウルスのワールドプレミアに先立ち、アウトモビリ・ランボルギーニが今から約30年前に開発した初のSUV「LM002」を振り返ろう。
現在はランボルギーニミュージアムに所蔵されている黒の LM002(シャシーナンバー12231)は、クラシックカー部門「ランボルギーニ・ポロストリコ」によって完全復元された車両だ。LM002は泥や砂利、雪道でも思いのままに走行できる走破性を有しながら、都会にもマッチするラグジュアリーをも併せ持った車だった。
LM002の原点は、1970 年代後半に進められた軍用高性能オフロード車「チーター」の開発プロジェクトにあった。ランボルギーニのエンジニアであるジュリオ・アルフィエリが、1981年に同プロジェクトを復活させ、リアエンジンという革新的なコンセプトのLM001を開発。その後パワートレインを前方に配置したプロトタイプのLMAが作られた。最終的な生産モデルとなったのは、1986年のブリュッセルモーターショーで初披露されたLM002。パワートレインはカウンタック・クアトロバルボーレに搭載されていた排気量5167ccのV12エンジンで、450馬力の最高出力を誇った。
LM002 はアルミニウムとファイバーガラス製の車体に四輪駆動トランスミッション、トランスファー、3つの自動式デフロックを備え、最高速度200km/h以上という高速性能を持ちながら、120を超える勾配も登ることが出来た。特別に開発されたピレリ社のスコーピオンタイヤを装着することで砂の上でも「浮かぶ」ように走行し、高温の中でも優れた耐久性を保った。車体各部はスペインのビルバオ近くの会社で生産され、製品が半分組立された部品がサンタアガタ・ボロネーゼに送られパワートレイン、機械部品との最終組立、仕上げ、検査を経て出荷された。
LM002 は発売当時から高い注目を集め、1986年から1992年の間に合計300台が生産された。ウルスもLM002のコンセプトを受け継ぎ、独自のスーパーSUVのカテゴリーを開拓していくという。その全貌が明らかになる日は近い。楽しみに待っていることにしよう。
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