その落札価格なんと約96億円|ボッティチェリの傑作『メダリオンを持つ若い男の肖像』

Sotheby’s

ルネッサンスを代表する芸術家サンドロ・ボッティチェッリが描いた肖像画『メダリオンを持つ若い男の肖像』が、2021年1月28日にニューヨークで開催されたサザビーズのオークションにおいて予想金額の8000万ドルを上回る9220万ドル(約96億円)で落札された。有名な『ビーナスの誕生』や『春』を手掛けたボッティチェリが残した数少ない肖像画のひとつということもあり、この作品の動向にはオークション開催前から多くの注目が集まっていた。



これまでのボッティチェリの作品の最高落札額は、2013年の1044万2500ドルであり、この記録の9倍を上回る記録的な落札額となった。また、過去にオークションで販売されたオールドマスターの絵画のなかでも史上2番目の金額だという。

今回のオークションに先立ち、この作品はロンドン、ドバイ、ロサンゼルス、ニューヨークで展示され、各地で何百人ものファンを魅了した。この日のオークションはライブストリーミングでの参加者の数が最も多く、66%がオンラインで登録している。これは2020年の傾向を反映しており、サザビーズを初めて利用する顧客の割合や40歳未満の若い世代の登録が増加し、新規購入者の参加が増えているという。SNSやARもうまく取り入れることで、オールドマスターのオークション界にもあたらしい世代の参加が増えているのは、いまの時代を象徴しているといえるだろう。

オクタン日本版編集部

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