初のグランドツーリング、マクラーレンGTが日本登場

Photography:Octane Japan

マクラーレンから、「ラグジュアリー化が進んだことで、ドライバーとの一体感を失ってしまった現代のGT(グランドツアラー)」に代わり、“新世代の超軽量グランドツアラー”マクラーレンGTが日本でも発表された。

今回、マクラーレンはグランドツアラーを再定義し、快適性、実用性、美しいスタイリングというGT本来の資質に加え、抜群のパフォーマンスとシュアなハンドリング特性、俊敏性、ドライバーとの一体感を高めるライトウェイトなグランドツアラーという、新たな価値を提供する1台に仕立てているという。

ボディサイズは全長4683mm×全幅2045mm×全高1213mm、車両重量は1530kg。新しいプロアクティブ・ダンピング・コントロール・サスペンションを装着、油圧式ステアリングシステムとの組み合わせでマクラーレンらしい走りを見せる。

これまでのスポーツ/スーパー/アルティメットシリーズと並ぶ位置付けとなるブランド初のGTモデル。概要はすでに発表されているが、「サーキット指向の性能にヨーロッパ大陸横断を可能とする能力が組み合わせられており、それらが美しいボディに内包されている」という。なお、日本での価格は2645万円(登録は10月以降のため消費税10%込み)とされた。

カーボンモノセルを採用したミドシップスポーツ、MP4-12C。600psのV8ツインターボを搭載した。

マクラーレンから独立し“市販車メーカー”として、2010年に設立されたマクラーレン・オートモーティブ。2011年に発表されたMP4-12Cから最新のスピードテールまで、スーパースポーツのみを生産してきた。今回のGTはそのランナップの中で最も広い室内とラゲージ、快適さと使いやすさをもつ初のグランドツアラーだ。

モノセルⅡ-Tモノコックにカーボン製リアアッパー構造を組み込んだボディには、最高出力620psを発生する4LのV8ツインターボをミッドに搭載する。0-100km/h加速3.2秒、最高速度326km/hとパフォーマンスにも抜かりはない。

ガラス張りのテールゲートはソフトクローズ機能を標準化、オプションで電動式も用意されている。

ラゲージは、エンジンの高さを低くエグゾースト位置を工夫することで、420Lのスペースを確保。前面ガラス張りのテールゲートの下にはゴルフバッグを積むことが可能となっている。さらにフロントにも150Lの収納を用意し、手荷物などをしまうことができる。

マクラーレン・オートモーティブ・アジア日本支社代表の正本嘉宏氏(左)とマクラーレン・オートモーティブのチーフデザイナー、ゴラン・オズボルト氏。

全長はスポーツ/スーパーシリーズより長い4683mmとされつつも、フロントアプローチアングルは10度(リフトシステム作動時13度)を確保し、スピードバンプなどにも対応。110mm(リフトシステム作動時130mm)の最低地上高がとられているため、街中などでの使い勝手もスーパースポーツらしからぬ良さを誇る。ちなみにリフト時の130mmはスポーティサルーンなどと同等の地上高だ。

日本市場はUS、UKに続く世界3位の売り上げを誇り、今年度の売り上げは前年度比で64%増と好調。5月には国内累計販売台数1000台を越えるという節目のタイミングでのGT登場となっている。

10クワッドコアチップを用いた新しいインフォテインメントシステムを採用。シートは長距離ドライブで快適なよう、パッドの量やサポート材が十分に施されている。

オクタン日本版編集部

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