マックイーンのXKSSをジェイ・レノがドライブ!

Photography: Evan Klein

ワクワクする。なにしろ史上最も伝説的なモデルというだけでなく、あのスティーヴ・マックイーンの車だからだ。私がハリウッドに来たばかりの1970年代には、街で時々この車を見かけたものだ。当時も胸が躍ったなあ。往年のレーシングカーではあるけれど、ただの昔の車じゃない、XKSSなんだ。例の生産工場の火事に始まり、あらゆる逸話や伝説のある車で、世界にたった16台しかない。

まず印象的なのが、XK120よりはるかに軽いことだ。ボディもエンジンパーツもアルミニウムだから、非常に軽い。信じられないほどパワフルで、長く引っ張ることができる。発進したときは、「あれ、3速に入れていたのか」と思ったほどギア比が高い。こいつは最高速重視のギアリングだ。60mphでも、やっと2000rpmを越えたところだ。トップスピードが非常に高い証拠だ。それに、高速でのこの安定感は衝撃的だ。

さっと乗り込んでサンフランシスコまで走っていける車だ。神経質なところがまったくない。それなのにレーシングカーなんだから驚くじゃないか。まるで現代の車のようだ。いや、現代の車でもこんなにいい感触じゃない。ハンドリングもいい。ステアリングやフロントがあまりにも軽いので、度肝を抜かれた。EタイプやXK120、140、150よりずっと軽い。

こういう車なら、当時でもたくさん売れたはずだ。1950年代の他の車と比較すれば分かる。フェラーリにはV12があったが、ポルシェはせいぜい90bhpくらいだろう。ところがこの車は250bhpだ。同じレースカーから生まれたメルセデス・ガルウィングも真っ青だよ。

一度はドライブしてみたいと一生待ち焦がれながら、そんな日が来るとは思えない、そういう車だ。ぜひ本物を見にいってほしい。感動するはずだ。想像以上に小さく、コンパクトで、セクシーだから。人生最高のスリリングな時間だった。これ以上のものなんて考えられない。

編集翻訳:伊東 和彦(Mobi-curators Labo.) Transcreation: Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:木下 恵 Translation: Megumi KINOSHITA Words: Jay leno 

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