超レアモデル!まさかのパナール ディナZ ブレーク ピション-パラットにパリで出会う

Tomonari SAKURAI

どんより暗く寒いなと思ったらうっすら降り始めた小雨の中に白いものもちらほらと。ここパリはしばらく青空もなく、5℃以下の日が続いている。気がつくと師走。寒いわけだ。

新しい月を迎えた最初の日曜日といえば、ヴァンセンヌ旧車クラブの定例ミーティング。大気汚染だのと理由を付けて車を追い出すパリだが、こういったミーティングも由緒正しいヴァンセンヌ旧車会だからこそ続けられている。それも2022年は最後となる。この日も天候は悪く、外気に触れるところは痛いほどの寒さだ。それでも、少し台数は少ないけど集まっていた。寒い方が車のためにはいいと思うんだけどね。

どんよりと曇った天候の中今年最後のミーティングを楽しむ。

寒さとなると、おとなしくなるバイク。こちらは雨の日のようにめっきり台数は少ないが、それでも参加者は防寒着で着膨れしながらも走っている。実際にパリ周辺を走ると、台数は減っているもののそれなりの数でバイクやスクーターを見かける。パーキングや渋滞を考えると2輪、3輪(3輪だと普通免許で400ccまで乗ることができる)は欠かせない足なのだ。

ギアボックスとエンジンの一体式のボンネビル。ベルスタッフのジャケットで決めている。寒くないのだろうか?

こちらは十分な防寒着を装備したお二人。BMW K1とドゥカティ999。

4輪の集まる方に向かうとこの日はパナールが目に付く。その中にパナール ディナZ ブレーク ピション-パラットがいる(メイン写真)。ピション-パラットによってステーションワゴンとしてカスタムされたモデルで現存する数が非常に少ないモデル。レトロモービルなどに現存する最後のモデルなどと展示されているのを見かけるが、この車両はそれと違ってボディは結構やれている。ということは、どこかで発見されたのか!?

こちらはきれいなパナール ディナZ。

パナール ディナX。ピカピカではなく使い込まれた感じが何とも似合っている。

さらに進むとパリ横断の朝のようにソレックスが集まっている。今年最後ということもあって集まったのだという。その中に小さなBMWが控えめに混じっている。ピカピカにレストアされたR25だ。面白いのは、ソレックス達にすっかり溶け込んでいるところだ。

ヴァンセンヌ城の会場中央に集まったソレックス。定例ミーティングにこれだけ集まってくるのは珍しい。

そのソレックスに紛れて1台のBMW R25。小柄なボディでソレックスと違和感なく紛れていた。

この時の気温は3℃。シトロエントラクシオンアヴァンはフロントグリルにカバーをしてエンジンが冷えすぎないようにしている。バイク同様に寒い思いをするのがカブリオレ。フードを付けず、防寒着に身を包んだトライアンフTR3もゆっくりと家路に向かって行った。

シトロエン トラクシオン アヴァンには冷却しすぎないようグリルにカバーが。すっかり冬支度が整っている。

フードを付けずに走る。これが本当のオープンカー乗り!トライアンフTR3。

年が明けると1月15日には2023年のパリ横断が企画されている。コロナや公害で今年は3月にまでずれ込んだパリ横断。来年は無事に予定通り開催されるのか?そんな心配よりも、これからやってくるクリスマスに向けて寒さを吹っ飛ばして旧車達は走り抜けていくのだ!


写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

写真・文:櫻井朋成

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