フェラーリ初のフェラーリ ビジョン グランツーリスモ|カーナンバー「75」に込められた意味は?

Ferrari

バーチャル・モータースポーツのためにフェラーリがクローズド・ホイール・シングルシーターのコンセプトカーを特別に製作した。この「フェラーリ ビジョン グランツーリスモ」のサイドボディを飾るカーナンバー「75」は、フェラーリ最初のレーシングカーである125 Sが誕生した1947年から、75周年の節目にあたる2022年の特別な年を象徴するものである。



デザインは、フラヴィオ・マンゾーニ率いるフェラーリ・スタイリング・センターが担当。インスピレーションの源は、ル・マン 24時間やデイトナ24時間などの耐久レースで大成功を収めた、1960~70年代の伝説的なフェラーリ・スポーツプロトタイプである。330 P3や512 Sといった傑作のDNAを体現し、跳ね馬のレース史にオマージュを捧げているだけでなく、クローズド・ホイールのレーシングカーの今後の進化を垣間見ることもできるのが興味深い。

2箇所のサイドダクトをもつ先進的なエアロダイナミクスにより、スピードを体現するフォルムを実現。フェラーリが特許を取得したソリューションによって、気流はフロント・アンダーボディからコクピット周辺へ、そして特徴的なサイドポッドへと導かれている。極めて効率的に生み出される空力ダウンフォースにより、空力効率がさらに高まり、高速走行時の安定性が引き上げられた。



搭載されるエンジンは296 GTB、296 GTS、296 GT3、そして新 499P と同じ、バンク角120°の3リッターV6エンジンであるが、今回は、テクニカル・レギュレーションによる制限がないため、真に究極のパフォーマンスを解き放つよう、さらに磨き上げられた。9000rpmで1030cvという強大な最高出力を発揮するようチューンアップ。加えて、リア・アクスルに1基、左右フロントに各1基、計3基搭載する電気モーターが 240kW(326cv)を発生する。

さらに、サスペンションは、タイヤの接地面を維持して最大のトラクションを確保する設計になっているため、ICE と MGU-K によるリアの最大トルク1100Nmを残らず路面に伝えることが可能であるという。また、最先端の電子制御システムによって、長年フェラーリのロードカーとレーシングカーで定評のある、コーナリングでの比類ない敏捷性と絶妙なハンドリング・バランスも備えている。



グランツーリスモと協力して実現したフェラーリの胸躍るサウンドばかりでなく、到達可能な限界域と強化されたパフォーマンスもゲーム中に正確に体験できるよう設計されているため、SIMレーサーはさらにリアルなレース体験を味わい、フェラーリを運転する喜びを感じることができるだろう。



「フェラーリ ビジョン グランツーリスモ」は、モンテカルロで開催の「グランツーリスモ・ワールドファイナル」で披露され、2022年12月23日からはGT7のすべてのユーザーが体験できるようになる。それに先だって、発表直後の11月27日からGT7のユーザーはゲームを通してクイズキャンペーンに参加でき、ウィナーは賞品としてフェラーリ ビジョン グランツーリスモを12月15日に受け取ることが可能となる。同じ日に、実物大のデザインモデルがマラネッロのフェラーリ・ミュージアムで初めて一般公開され、現在開催中のエクスクルーシブなワンオフモデルの特別展と共に、2023年3月まで展示される予定だ。

オクタン日本版編集部

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