最高級のシューティングブレーク!休日はロールス・ロイスで狩猟へ?

Bonhams

クーペ、セダン、SUVなど自動車の形状には様々な種類があるが、シューティングブレークはある意味最もスタイリッシュなボディタイプのひとつではないだろうか。

元々シューティングブレークは狩猟用の馬車のことを指していたのだが、時代と共に意味合いは変化してきた。現代では、クーペのスタイリッシュさも兼ね備えた、スポーティーなステーションワゴンを指す時に使われる。フェラーリGTC4Lussoや、メルセデス・ベンツCLSシューティングブレークなどを思い浮かべていただければわかりやすいだろう。

シューティングブレイクはかつて貴族の狩猟のために作られた車だったわけだが、現代の貴族たるセレブリティーな人々が求める最高峰の車といえば、ロールス・ロイスだ。ロールス・ロイスの現行モデルとしては、アクティブに使える車として、SUVのカリナンこそあるものの、シューティングブレークモデルは存在しない。スリークなロールス・ロイスに乗りたいが、趣味の狩猟に行けるくらいの利便性は欲しい。でもカリナンのようなSUVはちょっと…という少しわがままな要望に応えてくれる車が実は存在する。



この極めてユニークなシルバースペクターシューティングブレークは、ニールス・ファン・ロイ・デザインスタジオが製作したのが、シルバースペクター・シューティングブレークだ。オランダのユトレヒトに拠点を置くニールス・ファン・ロイ・デザインは、フェラーリ「ブレッドバン」のオマージュやレンジローバー・アドヴェンタム・クーペなど、高級シャシーを使った見事なコンバージョンで有名だ。シルバー・スペクターのプロジェクトは、オーナーがニールス・ヴァン・ロワ・デザインと共同で企画・監督したものである。

製作者は「細長いラインは、卓越したクラフトマンシップと洗練されたスタイルを象徴しています。グランドツーリングの最も純粋な形を具現化したものです」と話す。



2018年から2020年にかけてカラット・デュシャトレによって実際の改造が行われ、ロールス・ロイス レイスが改造のベースとなった。7台が生産される予定だが、今のところまだこの1台のみしか作られておらず、残りの6台が製造される目処も立ってないそうだ。通常、このようなカスタマイズを施すとかなり車重がかなり増えてしまうが、スペクターの長いルーフにはカーボンファイバーが使用されており、重量増が最小限に抑えられている。また、ヘッドライナーにはハンドメイドの「インフィニティ・スターライト」が採用され、この車が特注であることが大胆に表現されている。世界初と謳われるこの装飾は、光ファイバーで作られた天空の夜景とも言え、星はリアに向かってフェードアウトし、果てしない星空のような印象を与えている。



ベースとなったレイスは2015年半ばに生産され、2016年1月にイギリスのロールス・ロイスに初めて登録され(ショーカーおよび/またはデモンストレーターとして保管されていたと思われる)、その後、現ベンダーが購入したものである。この車の最終整備は2018年、約18カ月と2,500工数を要したコンバージョンプロセスの開始直前にロールス・ロイス・ミュンヘンによって走行距離15,147kmの時点で実施された。

2013年に発売されたレイスの基本価格は約3000万円だったが、膨大なオプションが追加されており、その上で約4200万円という途方もない改造費用がかかっており、スペクターは史上最も高価なロールス・ロイスのひとつとなった。



今回、Bonhams社主催のオークションThe Zoute Saleに出品されたこのスペクターシューティングブレークは、コンバージョンが完了してからわずか200キロしか走行しておらず、全体的に素晴らしいコンディションだ。工場出荷時のビルドシート(コピー)、ロールス・ロイス・モーター・カーズ名義の古い英国V5C登録証のコピー、現在のドイツ登録証も付属している。落札予想価格は約4200万円~5000万円だ。

カスタム ロールス・ロイスとなると、ロールス・ロイスの愛好家の中には眉をひそめる人もいるだろう。しかしシューティングブレークというある意味高貴かつ、唯一無二のこの車は、コレクターをも唸らせ、心を撃ち抜くような車ではないだろうか?


オクタン日本版編集部

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