ピエール・ジャンヌレの代表作、チャンディーガル・シリーズの展覧会が青山で

世界中の貴重なヴィンテージやデザイナーズ家具、アート作品などを取り扱う日本発のデザインギャラリー「Object d’art(オブジェ デ アート)」は、11月17日(金)から26日(日)までの間、建築家ピエール・ジャンヌレの代表作として知られる"チャンディーガル"シリーズの椅子と机を一堂に会した展覧会兼販売会を開催する。

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「近代建築の父」と呼ばれる、フランスの偉大な建築家、ル・コルビジェ。彼の従兄弟にあたるピエール・ジャンヌレも建築家で、コルビジェの重要なパートナーであったことが知られている。

ジャンヌレとコルビジェは一時は決別していたが、1950年代はじめにインドのパンジャム地方政府がコルビジェに依頼したチャンディーガル都市計画をきっかけに、再度コラボレート。途中コルビジェがプロジェクトを離脱したのちも、ジャンヌレはチーフアーキテクトとしてプロジェクトに従事。闘病のためスイスに戻るまでの約19年間、現地に滞在し、チャンディーガルの都市空間から建築物、家具までを総合的にデザインすることに挑み、インドの近現代建築やデザインシーンに大きな影響を与えた。

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今回展示されるのは、ジャンヌレがその都市計画で生み出した家具"チャンディーガル"シリーズだ。洗練された近代的なデザイン性とインドの工芸的アプローチの融合から、デザイン史において高く評価されている名作だ。

チャンディーガルの制作において、ジャンヌレは、チーク材やラタン(藤)など地元にある素材、シンプルな設計、製造方法を取り入れ、当時工業化が進んでいなかった現地の工房職人たちと共創した。バリエーションが多く、刻印やサインなどに個体差が生じているのは、いかに多くの職人が、ジャンヌレの家具を一緒に製作したかという証。その家具の奥に宿る、ジャンヌレのコラボラティブな精神や、それを通じて地方創生を実現するイノベーティブな意識は、単なる造形美を超え、ものづくりの豊かな可能性を見るものに伝えるだろう。

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会場では、オフィスチェアを含む椅子13脚とテーブル2台が、ジャンヌレが現地に構えた邸宅の一室をなぞらえた空間で展示される。彼が人生をかけてものづくりを推進した場のムードや息づかいを想像しながら、稀代の建築家、ジャンヌレの真髄を体感してみてはいかがだろう。

【展覧会情報】
日程:2017年11月17日(金)〜 26日(日)
時間:11:00〜19:00
会場:de choix
住所:東京都港区南青山7-11-4 3F
電話番号:03-6886-8484

http://archeologie.jp/objet/

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