930ターボへの賛辞|シンガーが「ターボ・スタディ」の世界デビューを発表

Singer

「リイマジニング(Reimagining)」という言葉を聞いたことがあるだろうか。これは「リ・イマジニング」=「改めて想像すること」を表し、伝統と21世紀の機械工学と材料工学を反映したシンガーのコンセプトの代名詞になっている。2009年にカリフォルニア州ロサンゼルスで設立されたシンガーは、ポルシェ911を賛えることで世界的に知られ、注目を集めている。空冷車のオーナーのためにオーダーメイドのレストアを行っており、象徴的なデザインの創造に情熱を注ぎ、世界で最も象徴的なスポーツカーにオマージュを捧げている。

そんなシンガーが、2022年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて「ターボ・スタディ」の世界デビューを発表。シンガーが提供するラグジュアリーな3種類のサービスが紹介された。

ターボ・スタディ


グローバルデビューを飾ったポルシェ911リイマジンド・バイ・シンガー「ターボ・スタディ」は、1975年に発売され、時代を象徴する930ターボへの賛辞が捧げられたものだ。 オーナーとのコラボレーションにより、過給エンジンを搭載したロードゴーイング・モデルに対するレストアを初めて実現。高性能かつラグジュアリーなグランドツーリング性能を追究し、オーナーのビジョンを反映した。

©Singer

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スペックの概要
3.8リッターツインターボ・フラットシックス、空対水インタークーラー付き/510馬力/ 6速マニュアル・トランスミッション/後輪駆動、ツーリングに最適化されたサスペンション/カーボンセラミック・ブレーキシステム/象徴的なホエール・テール型のリアスポイラーと、シャーク・フィン型エアインテークをリイマジン/ウルフ・ブルーの軽量カーボンファイバー製ボディワーク/サンド・カラーにブラックフォレスト・ウッドのアクセントを加えたインテリア

ダイナミクス&ライトウェイト・スタディ


DLS(Dynamics & Lightweighting Study)の「セブリング・コミッション」も初公開された。この車両は、1960年のセブリング12時間レースでハンス・ヘルマンとオリビエ・ジャンドビアンがドライブし、ポルシェ初の総合優勝を果たした718 RS 60スパイダーへのオマージュとして、オーナーが指定したもので、2022年のフェスティバル・オブ・スピードのテーマである「モータースポーツの巨匠たち」にふさわしいものだ。DLSのレストアサービスはすべて、オックスフォードシャーにあるシンガーの英国拠点で実施される。

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スペックの概要
ウィリアムズ・アドバンスト・エンジニアリングとの共同開発による、気筒あたり4バルブの4.0リッター/自然吸気空冷フラットシックス、ラムエアインテーク付き/500馬力/9000rpm以上/特注ダブルウィッシュボーン・フロントサスペンションおよび軽量化されたリアサスペンション/軽量化されたマグネシウム製6速マニュアル・トランスミッション/マグネシウム製センターロック・ホイール/特注ミシュラン・パイロット・スポーツ・カップ2タイヤ/ブレンボ製CCM-Rカーボンセラミック・ブレーキシステム/ボッシュ製ABS、トラクションコントロール、エレクトロニックスタビリティコントロール(ドライブモード選択可)/空力特性が最適化されたRS60シルバーのカーボンファイバー製ボディワーク/キャンディ・アップルのインテリア

クラシック・スタディ


フェスティバル・オブ・スピードの3台目のデビューは、クラシック・スタディを代表する「インディ・コミッション」。インディカー・シリーズで4度のチャンピオンに輝いたダリオ・フランキッティのパーソナル・スペック同様にレストアされたものである。クラシック・スタディのレストアは、カリフォルニア州トーランスにあるシンガーの新しい米国本社で行われる。

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スペックの概要
4.0リッター自然吸気空冷フラットシックス/6速マニュアル・トランスミッション、後輪駆動/ブラック・セラミック・エグゾースト・フィニッシュ/フックス社製鍛造アルミホイール/ミシュラン・パイロット・スポーツ4Sタイヤ/ディクソン・ブロンズのカーボンファイバー製ボディワーク、真鍮製バッジ付き/カーボンファイバー製軽量レーストラック用シート/クリーム色のステッチを加えたインテリア


シンガー・グループ創設者兼エグゼクティブ・チェアマンであるロブ・ディッキンソン氏は次のようにコメントしている。
「シンガーとは哲学であり、これら3台には、私たち独自の視点、各オーナーの個人的なビジョン、そして21世紀のエンジニアリングにより再構築された伝統への賛辞が凝縮されています。それと同時に、象徴的なデザインを集約した、私たちの絶え間ないこだわりの一部を表現しています。シンガーが追究してきた成果をお見せするのに、我々にとって7年目を迎えるフェスティバル・オブ・スピードほどふさわしい場所はないでしょう」

オクタン日本版編集部

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