フェラーリ4モデル目のハイブリッド「296 GTS」が、跳ね馬の祭典で本邦初公開!

Ferrari Japan

4年ぶりの開催となる跳ね馬の祭典「フェラーリ・レーシング・デイズ」において、フェラーリ296GTSが日本デビューを果たした。会場となった鈴鹿サーキットには、全国から1,000人以上ものフェラーリオーナーが駆け付けて実車を目の当たりにした。

お披露目にあたってフェラーリ・ジャパンのフェデリコ·パストレッリ代表取締役社長は次のようにコメントした。
「フェラーリは現在、サーキット走行からロードドライブなど多様なドライブシーンで多くのフェラリスティに満足いただいています。ハイブリッドカーにおいては、これでV8ベースのSF90 StradaleとSpider、V6ベースの296GTBとGTSと、計4台のラインナップとなりました。296GTSのモデル名称は、その伝統にのっとり、総排気量2.9リッターと気筒数、そしてグラン・ツーリスモ・スパイダーの頭文字GTSを組み合わせています。軽量でコンパクトなボディと短いホイールベースが生み出すアジリティあふれるドライビングパフォーマンス。素晴らしいエンジンサウンドと抜群のエアロダイナミズム。ボディデザインは名車フェラーリ250LMのインスピレーションを受けています」



この新型エンジンは、マラネッロにとって時代を画す重要性を持っている。フェラーリの歴史上初めてのV6は、バンク角65°アーキテクチャーで1957年に1500cc F2シングルシーターDino 156でデビューをしている。続く1958年には排気量が拡大され、フロントエンジン・スポーツプロトタイプの196 Sと296 Sに搭載。F1でも246 F1に搭載されて、同年にマイク・ホーソーンがF1ドライバーズ選手権タイトルを勝ち取った。フェラーリにとってV6は決して異端ではなく、このニューモデルにも搭載されるエンジンはフェラーリ75年におよぶ歴史に深く根ざした新たな時代の幕開けを告げる存在ともいえるのだ。

296 GTBでデビューしたこのパワートレインはユニーク。最高出力663cvを発揮するバンク角120°の新V6エンジンと、122kW(167cv)の電気モーターが組み合わされ、トータル830cvという総出力を誇る。

スパイダー仕様でも排気系の美しい取り回しはそのまま。

296 GTSのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)システムは電力のみのeDriveモードで25kmの航続距離を実現。GTBに対する重量増は70㎏に抑えられている。その軽量なリトラクタブル·ハードトップ(RHT)は、最高45km/hまでなら走行中でもわずか14秒で開閉が可能。ボディとルーフはBピラーの上で分離し、格納時には二つに分割されてエンジンの前方に平らに折りたたまれるので、エンジンベイの放熱特性は変化せず、デザインの全体的なバランスも保たれる設計だ。そのためエンジンカバーの後方部分に窓を設けることも可能となり、そこから新型V6エンジンをはっきり見ることができる。またルーフ格納時は、高さ調節が可能なガラスのリアスクリーンがキャビンとリアデッキを隔ててくれるので、高速走行中でも快適性を保つことが可能。もちろんSF90 Stradaleと同様に、軽量パーツや空力的モディファイを含むAssetto Fioranoパッケージも用意されている。

ノーズ下部にはティートレイ状に造形されており、ノーズ下面との圧力差を積極的に発生させて強力な渦流(ボーテックス)を生み出す。



Ferrari 296 GTS  Specification
パワートレイン:
タイプ V6ターボ 総排気量 2992 cc
最高出力 エンジン663cv モーター167cv ハイブリッドシステム計 610kW(830cv)//8000rpm
最大トルク 740Nm/6250rpm

サイズ&重量:
全長 4565 mm
全幅 1958 mm
全高 1191 mm
ホイールベース 2600 mm
フロント·トレッド 1665 mm
リア·トレッド 1632 mm
乾燥重量1540 kg
乾燥パワーウェイトレシオ 1.86 kg/cv
重量配分 40.5%フロント / 59.5%リア

燃料タンク容量 65リッター
タイヤ&ホイール:
フロント 245/35 ZR 20 J9.0
リア 305/35 ZR 20 J11.0
トランスミッション:8速 F1 DCT

オクタン日本版編集部

無料メールマガジン登録   人気の記事や編集部おすすめ記事を配信         
登録することで、会員規約に同意したものとみなされます。

RECOMMENDEDおすすめの記事