英国「コンクール・オブ・エレガンス」で女性だけのクラシックカー・コンクールを実施

Concours of Elegance

イギリスで今年9月に開催されるクラシックカーの祭典「コンクール・オブ・エレガンス」にあらたなコンテンツが登場する。自動車業界の女性パイオニアを祝した「レビット・コンクール」である。



レビット・コンクールは、英国初の女性レーシングドライバーであるドロシー・レビットにちなんで名付けられた。ドロシー・レビットは女性の陸上速度記録と水上速度記録を樹立し「地球上で最速の少女」と呼ばれたことで有名な女性で、自動車のパイオニアであり、熱心な自動車愛好家であり、熟練したパイロットであった。

レビットのレーシング・キャリアは1903年のサウスポート・スピード・トライアルでスタートした。彼女は12馬力のグラディエーターでクラス優勝を収めた。2年後の1905年にはド・ディオン=ブートンでロンドンからリバプールまでをわずか2日で往復し、「女性ドライバーによる最長ドライブ」の記録を更新した。当時は舗装道路がほとんど存在せず、道路地図や道路標識、そしてガソリンスタンドもまだ存在していない時代である。彼女の相棒は小さなポメラニアン犬「ドードー」とコルトのリボルバーだけだったという。レビットの活躍により、女性にもドライブの自由がもたらされたといっても過言ではない。

レーシングカーやハイエンドカーのコレクターの世界を追求するのは、依然として主に男性の領域と見なされていることが多い。しかし現実には、自動車のスリルを貪欲に求め、深い知識をもつコレクターの女性が、過去にも現在にも多数存在するのである。レビット・コンクールは、これらの女性をフォーカスすると同時に、史上最も画期的なドライバーの1人であるレビットに敬意を表して開催される。

今年初開催となるレビット・コンクールは、9月3日(土)に、1日のドライブツアーとハンプトン・コート・パレスでの展示という形で女性自動車愛好家と愛車にスポットライトを当てる。オドニークラブからドライブツアーはスタートし、コンクール・オブ・エレガンスで幕を閉じる。オースチンヒーレー3000からフェラーリデイトナまで、女性オーナーが所有する30台のエキゾチックな車両が参加する予定だ。



レビット・コンクール以外にもコンクール・オブ・エレガンスには見どころが多数ある。世界中から集まった計70台のエキゾチックな車両がハンプトン・コート・パレスの敷地内に展示される。多くの車両はこれまで英国では展示されたことがないものだというから期待は高まる。メインコンクール以外にも、過去のコンクール・オブ・エレガンス受賞車両を集めた特別な展示もある。9月2日から4日の週末にかけて、ハンプトン・コート・パレスには合計で約1,000台の車が展示される予定だ。

コンクール・オブ・エレガンス 2022のチケットは、半日入場なら35ポンドから購入することができる。詳しくはhttps://concoursofelegance.co.uk/tickets/でチェックしてみていただきたい。

オクタン日本版編集部

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