フランス・モンレリサーキット今年初のイベントは大盛り上がり|God Save The Car Festival

Tomonari SAKURAI

4月になって、フランスではサマータイムも始まり、いよいよイベント本番の春。…のはずだったが、この4月に入って初雪(今年の冬は暖冬だった)。そしてイベント前日の金曜の夕方にも雪がちらついた。春はまだ遠いと感じるそんな中、いよいよ今年初のモンレリサーキットのイベントが始まった。イギリス車の祭典”God Save The Car Festival”だ。昨年と違ってコロナ騒ぎの影響を受けず久しぶりに予定通りに始まった。マスクは必要なく、入場の際にワクチンパスポートも必要ない。雨の予報だったがそれも何とかもった。でも寒い。ガタガタ震えながらの撮影だ。

ホームストレートを駆け抜けるTR3。

そんな寒さと曇り空を振り払ってスタートした今年最初のサーキットラン。ペースカー付きで2周の走行のあとグリーンフラッグが振られ、アクセルを踏み込んでいよいよ走行本番!だが、盛り上がりかけたところで早速赤旗。どうやら路面にガソリンの跡があちこちで見られるとのことだ。そのため路面の清掃に時間がかかる。次のクラスは待たされた分、ウォームアップ走行でイエローフラッグ中も追い越しはしないもののアグレッシブな加速にオフィシャルもヒヤヒヤ。

「イエローフラッグなのに…」とエキサイトする車が心配なマーシャル。

ようやくグリーンフラッグになったと思ったらこちらも赤旗。エキサイトしすぎて事故発生。大事には至らないが走行終了。またまた復旧に時間がとられる。そして次のクラスもまたしても赤旗。今度は救急車も出動だ。やれやれである。

007を追い回すスーパー7。

新旧のMINIのクラスが始まった。ペースカーが引っ込んでグリーンフラッグが振られると、旧MINIが1段と高いエクゾーストノートを放ちながら加速していく。旧MINIはほとんどがカスタムされた羊の皮を被った狼といったところ。1周してくるころには先頭集団は旧MINIだけになった。新MINIはおとなしく、いやそれなりにアグレッシブに走っているのだが全く刃が立たない。リアが極端に張りだしたMINIはエンジンをミドマウントした化け物。このMINIとCooper Sとのバトルは、のんびりとしたモンレリの走行会にしては珍しくギャラリーから歓声が聞こえてくるほどに盛り上がった。MINIの走行が流れを変えてくれたようで、この後の走行はスムーズに進行した。

エンジンをミドマウント。そのせいもあってリアのホイールはワイド。150馬力を超えるという。

出走を待つロータス11。

ランチタイムにはオースティン・ヒーレー誕生70周年を記念してのパレード。オースティン・ヒーレーでサーキットを埋めた。そのイベントが終わるとロンドンタクシーがサーキットに現れた。子供連れの家族を載せてサーキットを走行したのだ。そして会場内のステージではスィングが盛り上げる。

オースティン誕生70周年記念のパレード。

ロンドンタクシーも集まった。お昼休みの間、子ども連れの家族限定で乗車してコースを走ることができた。

始まったばかりはちょっとヒヤヒヤさせられたがすぐに調子を取り戻し、モンレリサーキット今年初のイベントにふさわしい盛り上がりとなった。コロナ禍で開催が約束できなかった昨年と違って参加台数も以前のように戻ってきた。これから気温も暖かくなっていよいよイベント本番となっていくことだろう。

スポーツカーカテゴリーに参加の車両。アストンマーティンDBSには007のプレート。

写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

写真・文:櫻井朋成 Photography and Words: Tomonari SAKURAI

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