話題のフィアット500eは「電動の500」に非ず!これは「新型500」なのである

Octane Japan

2020年秋にヨーロッパでローンチされたフィアット500eがついに日本でも披露された。これはフィアット初の純電気自動車である。

発表会の冒頭でフィアットのオリヴィエ・フランソワCEOが「単に電動化するのではなく、ICEには二度と戻りたくないと思える車」「電動化されたことが嬉しさに変わるような、こだわりとテクノロジーに溢れる車」とビデオメッセージを寄せたように、500eは長い歴史をもつフィアット500が「手の届く価格で、魅力にあふれたコンパクトなモータリングを、より多くの方へ」届けるために正常進化した結果、パワートレインが電動モーターになったものであり、言うなれば「電動の500」ではなく「新型500」であるとフィアットは断言する。



連続12年以上にわたり合計4000台以上の販売を記録し、昨年はローンチ後13年にも関わらず年間約4900台を販売してきた500と500C。累計で6万台近くが販売されてきた実績は、これまで500がいかに日本で愛され続けているかの証だといえよう。

全長3,630mm×全幅1,685mm×全高1,530mmという日本の道路環境にマッチしたボディサイズと、歴代チンクエチェントから受け継いだアイコニックなデザイン、そして数々の先進運転支援装置を備えた、新世代の電気自動車である500e。EVならではの新しい運転感覚を提供する一方、あらゆる人にとって親しみやすい、フィアット車のDNAを継承する。



従来のデザインイメージを踏襲しながらも、全体の96%が新設計だという。ボディバリエーションは、3ドアハッチバックと電動開閉式ソフトトップを備えたカブリオレの2種類が設定され、カブリオレモデルは現在のところ電気自動車では唯一無二の存在で、EVならではの静粛でスムーズなドライブとオープンエアの楽しさが組み合わされている。



FIATのロゴをあしらったモノグラムのシート表皮や、トリノの街並みが描かれたスマートフォントレイ、ドアハンドル底面にあしらわれた「Made in Torino」の文字やNuova 500のイラストレーションなど、遊び心のあるデザインが散りばめられている。またインストゥルメントパネル中央には10.25インチのUconnectディスプレイが配され、Apple CarPlayにワイヤレス接続が可能だ(Android Autoの有線接続にも対応)。





イタリアンライフスタイルを表現し、世界レベルのデザインアイコンでもあり、さらにはMoMAにも展示されている500のデザインは、美意識の高いファッショニスタや女性にも評価され、情熱的なアイコンとして愛されている。より良いクリーンでグリーンな世界を実現するにあたり「義務感で人を動かすのは困難でも、美には世界を変える力がある」というフィアットの理念は、まさに500のデザインに宿る美によって実現されることだろう。

歴代のモデルへの敬意も忘れない。

500eは、販売方法も非常に独創的だ。いかにサステナブルに、そしてインテリジェントに販売するか?を念頭に導入された販売施策は「サブスクリプション」と「リース」。この2種類のみを前提とした販売方法である。シンプルな定額プランで契約し、契約終了後は車両を返却。100%ディーラーに戻ってくる仕組みを構築し、サステナブルな車両購入環境を実現する。月額利用料(すべて消費税込)の例としてはサブスクリプション型の「FIAT ECO PLAN」で500e Popが53,900円(ボーナス払い10回110,000円)、個人型カーリースプランの「パケットFIAT」で500e Popが34,000円(ボーナス払い10回110,000円)となる。

価格はハッチバックの500e Pop(4,500,000円*)と500e Icon(4,850,000円*)、カブリオレの500e Open(4,950,000円*)の3種となる。いずれもクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(CEV補助金)の対象となり、650,000円の補助により、Popであれば400万円を切る価格で購入することが可能となる。
*いずれも税込。

販売は2022年6月25日(土)から全国のフィアット正規ディーラーを通じてスタートする。初期の日本への割り当て台数は500台とのことだ。

オクタン日本版編集部

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