14金の鍵付き!エルヴィス・プレスリーの愛車は一体いくらに !?

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スーパースターとして世界で名を馳せたエルヴィス・プレスリーは、大のキャデラックファンとして知られる。彼がはじめてキャデラックを購入したのは1955年初頭のこと。1954年のフリートウッド・シリーズ60で、色はピンクだったことから“ピンクキャデラック”と呼ばれていた。この車はエルヴィスとブルームーンボーイズの移動手段となっていたが、1955年6月5日にアーカンソー州の道端で火災を起こし焼失している。その後すぐ7月にはブルー(ルーフはブラック)のフリートウッド・シリーズ60を新車で購入。ルーフはそのままに、ボディはファーストカー同様にピンクに塗り直した。それから数カ月してルーフを白に変更し、広く知られる"ピンクキャデラック"の姿となったのだ。現在はテネシー州メンフィスにあるグレースランド博物館にて展示されている。

エルヴィスがピンクキャデラックと共に社会に与えた影響は大きく、当時はピンクのキャデラックに乗ることが「アメリカン・ドリーム」の象徴にすらなった。成功して、富を手に入れ、”ピンクキャデラック”を乗り回そうと夢見る若者が大勢いたのだ。

なぜエルヴィスがキャデラックに惹かれたのかといえば、それはシンプルな理由でキャデラックの見た目が好きだったという。それが例え5,000ドルであっても、5万ドルであっても、彼にとってはどんなブランドなのかはまったく関係がなかったのである。キャデラックをアメリカンスタイルとラグジュアリーにおいて、究極のシンボルだと考えていたくらいにキャデラック愛が止まることはなく、1977年の夏までに200台以上のキャデラックを所有したといわれている。晩年、彼が気に入っていた一台は1972年 キャデラック・セダン・ドゥビル・ステーションワゴンのカスタムカーだった。同じ仕様は2台しか作られず、エルヴィスが所有していた一台はまだ残されている。



そして、このイエローの1974年(1975年モデル)のキャデラック・フリートウッド・ブロアムもエルヴィスが愛車としていた一台だ。8.2リッター V8エンジンを搭載しモンスターマシンと揶揄されることもあるほどパワフルな車で、見た目よりも高い性能に惹かれた人も多いだろう。このフリートウッドは1974年9月26日、エルヴィス自身がマディソン・キャデラック社から購入したことを証明する文書が残されている。5本のヴォーグ・タイヤ、ボンネットに取り付けられた「女神」、サンルーフなどをオプションで付け、12,512ドルで購入していることも残された資料からわかっている。博物館でエルヴィスの車を管理している人物からしても、彼が所有していた車の中でここまでしっかりとオリジナルの文書が残っているものは他にないそうだ。エルヴィスはこの車をしばらく使っていたが、1976年には自身の主治医G・ニコプロスにプレゼントした。その後、医師は約10年間この車を所有し売却している。





40年間で走行距離は3000kmにも達しておらず、エルヴィスの車ということもあり、歴代オーナーが大切に保存してきたのであろうと予測できる。コンディションとしては、走行距離も刻んでいないため全体的に悪くはない状態だが、ステアリングホイールのひびやビニールの剥がれ、インテリアの汚れ、エンジンルームの劣化、などあくまでもレストアをする前提でのプロジェクトカーとして考えたほうが良さそうだ。この状態でエルヴィスの誕生日である1月8日にオークションに出品され、77000ドル(約855万円)で落札された。同じモデルの相場としては、物によっては1000万円を超えるものもあるので、特別に高いわけでもなくエルヴィスが乗っていたこと、14金の鍵が付いていたことを考えるとお買い得とも思える。もし、車がピンクであったらもっと高値が付けられていたかもしれない。

オクタン日本版編集部

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