幻のブガッティ「EB112」のオーナーになるチャンス!|たった3台しか製造されなかった超レア車

Schaltkulisse

ブガッティは、レースやスポーツカーの製造で成功しただけでなく、当時、最も豪華で格調高い車を製造していたことでも知られている。ブガッティ・ロワイヤルのような車は、洗練された技術的進歩の象徴であり、90年代にブガッティを復活させた実業家、ロマーノ・アルティオリは、ブガッティのラインナップに現代的なリムジンを導入することで、再びその格式の高さを実現しようとした。結果完成したのは、ブガッティの伝統に則った妥協のない車であった。

デザインは、イタルデザインの共同設立者であるジョルジェット・ジウジアーロに委ねられた。ジウジアーロはいくつかのスケッチを描いたが、アルティオーリは納得できなかった。アルティオーリのEB112に対するビジョンは明確で、ジウジアーロは再び設計に戻り、今度はブガッティの過去の伝説的なデザインをヒントにした。



57SCアトランティークや、ティーポ55 2ドア、ティーポ32、57タンクといった1920年代の車からインスピレーションを得て、ブガッティの象徴である馬蹄形のラジエーターをスーパーサルーンのフロントに配した。さらに、伝説的なブガッティ・ロワイヤルからインスパイアされたホイールが装着されるなど、オマージュが込められている。このデザインは、当時、出版社のオートモビリアがEB112を「世界で最も美しい車」に選んだほどだ。



イタリア製の美しいアルミボディの下には、最高の技術者たちによる力作が収められていた。ブガッティはEB110で培ったノウハウを活かし、市場で最も速いサルーンを開発した。エンジンは、自然吸気の6リッターV12、1シリンダーあたり5バルブのエンジンを搭載し、約450馬力を発揮した。重量配分を最適化するためにフロントミドに配置されたこのエンジンは、6速マニュアルトランスミッションと四輪駆動システムを介して、パワーを路面に送り出した。

当時の最先端技術を駆使したこのリムジンは、わずか4.3秒で100km/hに到達し、最高速度は300km/hに達した。ロマノ・アルティオーリは、そのハンドリングを「ゴーカートに似ていて、フラットに曲がり、EB110よりも運転するのが楽しい」と評した。



1993年のジュネーヴモーターショーでデビューしたEB112は、そのモダンなデザインと機能で人々を魅了した。その後、カンポガリアーノにあるブガッティの工場で生産が開始されたが、同社は倒産してしまった。その時点で生産されたEB112はブルゴーニュ色に仕上げられたシャシー#39001のみで、これは製造を担当したイタルデザイン社が現在も所有している。



ブガッティはさらに2台のシャシーを製造する予定があり、そのうちの1台、シャシー#39002はすでにカンポガリアーノの工場で組み立て始めていたが、完成には至らなかった。破産後まもなく、大量のスペアパーツと少なくとも2台の未完成のEB112シャシーを含む資産がオークションにかけられた。モナコ在住のビジネスマン、ジルド・パランカ・パストールはこれらを手に入れ、モナコ・レーシングチームにシャシー#39002と#39003の組み立てを依頼し、#39003は彼の個人的なコレクションとして残された。



今回売りに出されているこのEB112は、ブガッティの工場で組み立てが開始された唯一の車であり、3台しか製造されなかったEB112のうちの1台であるシャシー#39002だ。1993年4月27日にスイスのブガッティ・インポーターであるシュヴァリー社に発注され、モナコ・レーシング・チームによってダーク・アンスラサイトに仕上げられた後、2000年2月に納車された。2003年2月13日にジュネーヴで登録されたこの車は、2006年のジュネーヴ・クラシック・モーターショーに出展され、現在の走行距離はわずか3,900kmとなっている。

この車は6L V12を搭載しており、走行可能な状態にある。3台しか製造されなかったブガッティEB112のうちの1台を所有することができる非常に貴重な機会だ。現存するアトランティークと同じ数だけ製造された非常に希少で素晴らしい歴史的作品は、ドイツの「Schaltkulisse」にて価格応談で販売中だ。



オクタン日本版編集部

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