圧巻の約100台のクラシックカーパレードとともに「持続可能な愛車文化」を考える|第32回 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル

Octane Japan

10月24日、トヨタ博物館は自動車文化の醸成と継承を目的に、地域に根ざしたイベントとして「第32回 トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル」を開催した。

今年は「サステイナブル(持続可能)な愛車文化が今、始まる」として、パレードや展示を通じたSDGsへの貢献をテーマに掲げた。その一環として、例年人気のコンテンツである公道パレードに電気自動車の特別枠が設けられたことは注目に値する。



イベントはトヨタ博物館 布垣直昭館長の主催者挨拶に始まり、続いて参加者代表として1952年シトロエン 11CVオーナーである山田いづみさんが挨拶。その後、全国から集まったクラシックカーとEVが公道パレードへと順次出発した。スタートする各車に手を振り笑顔で見送る布垣館長。車1台1台への愛情が溢れんばかりの眼差しだったのが印象的だ。(パレードに参加した全車両は、この記事の画像ギャラリーでご覧いただける)





車列は長久手市内を巡り、ゴールの愛・地球博記念公園の大芝生広場を目指した。コンセプトカーLQや燃料電池車 MIRAI、超小型電気自動車 C+podがパレードをサポートすることで、沿道の観客も「サステイナブルな愛車文化」に触れるきっかけとなったに違いない。



愛・地球博記念公園では、パレード参加車両の展示に加えて、電気自動車の給電パフォーマンス、レストア紹介、モータースポーツ関連の展示などが行われた。パレード参加者は、車の横に置いたチェアで寛ぎ来場者と車談義をしたり、ミニカーなどの小物をディスプレイして訪れた子どもたちに自由に楽しんでもらったりと、思い思いの時間を過ごしていた。





なかでもoctane.jp編集部が気になったのはGRヘリテージパーツのブースだ。トヨタ2000GT、スープラ(A70/A80)、ランドクルーザーなどの絶版となってしまったパーツをあらたに復刻して供給するTOYOTA GAZOO Racingによるプロジェクト。思い出の詰まった愛車に永く乗り続けてもらいたいという想いが込められた展示に、訪れた人たちも足を止めて興味深く説明を受けていた。考えてみれば、これも今回のテーマである「サステイナブルな愛車文化」のひとつの形ではないか、とも感じた次第。





パレードでも展示においても、製造から30年以上を経たクラシックカーと最新のEVとが共存する光景は何ら不自然なものではなかった。2000GTにもMIRAIにもEVデロリアンの給電風景にも興味津々の若者世代の様子を見ていると、車を愛する気持ちは世代を超えて、これからも「持続」していくに違いない、そう確信したクラシックカー・フェスティバルであった。



オクタン日本版編集部

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