走行距離わずか4069km!極上コンディションのR32 GT-Rがアメリカに渡っていた!?

Bonhams

1989年に発売された日産スカイラインGT-R(BNR32型。以下「R32」)は、クラシックカー専門誌で「日本の名車」のひとつに数えられ、世界中で高い評価を受けた。グループAに参戦するために作られたオリジナルのR32 スカイラインGT-Rは、オーストラリアのレースシーンを席巻し、「ゴジラ」というニックネームを付けられ、最終的にはATCCから追放されてしまった。1990年6月にマラーラでデビューしたR32 GT-Rのレースプログラムは、ギブソン・モータースポーツによって運営され、当初からレースで勝つためのポテンシャルを秘めていることは明らかだった。1992年には、最低重量が増加し、ブーストバーが減少したにもかかわらず、R32 GT-Rは勝利の道を歩み続け、最も過酷な条件のバサーストで連勝を飾ったことは有名であり、リチャーズとスケイフが表彰台を獲得したときには激しく観客の反感を買った。

R32 スカイラインGT-R(写真:日産自動車)

R32 GT-Rは、RB26DETTの直列6気筒ツインターボエンジンを搭載し、洗練された4WDシステムとスーパーHICASの全輪操舵を組み合わせた「暴力的」とも評されるロードカーであった。当時の「280馬力規制」に合わせ、本来の性能よりもパワーは抑えられていた。非公式ではあるが、R32 GT-Rは伝説的なニュルブルクリンク・ノルドシュライフェのラップレコードを保持していた。

RB26DETT 直列6気筒ツインターボエンジン(写真:日産自動車)



さて、本題に入ろう。1994年製のR32 スカイライン GT-R Vspec IIがアメリカ・クウェイルロッジで8月に開催されるオークションに登場することになった。美しく手入れの行き届いたこの車は、なんとワンオーナー車だ。乾燥した状態で適切に保管されていたため、驚くべきことにこの車には新車時に履いていたオリジナルのブリヂストン・タイヤがまだ装着されている。オーナーが丁寧に保管し、手入れを欠かさず大切に扱ってきたことがわかる。







また、NISMOのリアトランクスポイラーが装着されているのもオリジナルだ。R32 GT-Rでアフターマーケットの改造が施されていないものは珍しく、ましてやVspec IIとなればなおさらだ。Vspecとは、日産自動車がグループNやグループAで活躍したことを記念して製作されたモデル。標準のR32 GT-Rとは異なり、Vspec IIにはBBS製17インチ鍛造ホイール、大径タイヤ、リチューンされた四輪駆動システム、ブレンボ製4ポットブレーキキャリパーなどが装備されており、これは1306台しか生産されなかった希少モデルだ。さらに、トランクルームに設置されたCDチェンジャーと、センターコンソールに設置された珍しいコントローラーがオプションとして装備されており、スパークシルバーメタリック(KL0コード)とブラックインテリアで仕上げられたこの車は、美しい外観と素晴らしいオリジナルコンディションを保っている。







写真撮影時の走行距離はわずか4069kmで、ほとんど摩耗していない新車のような状態だ。エンジンには、ハードウェアの多くにゴールドコーティングが施されているが、これはエンジンベイがすぐに老朽化してしまうような熱サイクルがほとんど行われていない証拠だ。オリジナルのサービスブック、取扱説明書、鍵、スペアタイヤ、いくつかの書類などが揃っており、これもまた、このR32 GT-Rが生涯にわたって大切にされてきたことを物語っている。このR32 GT-Rは、最近になって定期的なメンテナンスを受けており、すぐに運転できる状態になっている。このような状態の車両は珍しく、特にアメリカではスカイラインモデルは新車として販売されなかったため、希少価値が高い。落札推定価格(ガイドプライス)は16万~19万ドル(約1750万~2070万円)となっている。




R32 スカイライン GT-R Vspec II(写真:日産自動車)

もっと詳しく見たい方はこちらの画像ギャラリー【全32点】をご覧いただきたい。

Bonhams
https://www.bonhams.com/auctions/26887/lot/129/

オクタン日本版編集部

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