時速40kmでもスリル満点!? 誰もが笑顔になる車、フィアット500

Massimo Delbo

Octane UKスタッフが愛車との日常をレポートする『Octane Cars』。今回はフィアット500に関する話題だ。


私のフィアット500Lの左ウィンカーが点灯しなくなってしまった。ざっと見たところ、電球の不備ではないとすぐに分かった。驚くことでもない。なぜなら、前・横・後ろのすべての電球が同時に切れることはほぼないからだ。トッポリーノCを所有する私の親友が、こういった小型フィアットの左ウィンカーの重要性について皮肉っぽく語ってきた。それは、追い越しのし過ぎだと。ともあれ、私はこのウィンカーを直したかった。

私はマルチテスターを持っていないし、そもそも使い方さえ知らないので、わざわざ買うのは無駄遣いだと思った。まずはできることとして、配線の接続とフューズの確認を始めた。フューズボックスから左のヘッドライトにつながる配線が、やけに“ベトついていた”のには驚いたが、どこも悪い箇所はないように見えた。どうしてこんなことになったのか、またそれがウィンカーの不具合に関係しているのかも分からず、インターネットで検索しても答えは見つからなかった。仕方がない、この車に何年ものあいだ大きな手間をかけていなかったこともあり、近所の馴染みの工場を予約して、全面的な点検を受けることにした。そして、ウィンカーの謎の問題も直すように頼んでおいた。



これはドライブに出かけるのに絶好の機会になった。直しておくべき他の故障なども見つかるかもしれない。というわけで、私はこの古い500で、輝く太陽の光のもと、モーニングクルーズに出かけることにした。

途中、所用のために何度か停車したが、500は完璧だった。どこにでも駐車できるし、いつもちょうどいいサイズの駐車スペースが空いているからだ。その後、田舎の方に向かった。最新の大型車で27bhpとなると、エンジンを動かすための補助動力程度にしかならないだろう。だが、この古い500ならば楽しいドライブをするのに十分なパワーだ。上り下りもあって曲がりくねった美しい道は、3速と4速ギアを使えばパーフェクトな遊び場になる。失速しないようにすることが秘訣で、そのためにはダブルクラッチを多用し、ブレーキペダルは踏まない!

軽量なボディとリアマウントのエンジン、そして必要最小限のサスペンションシステムのおかげで、このフィアット500はコーナーで機敏にスロットルに反応し、スライドさせることも簡単だ。ミュルザンヌのストレートでポルシェ935のアクセルペダルを踏むのとはまったく違うだろうが、誰もが笑顔になることは間違いない。それにも増して、このドラマティックな展開は、40〜50km/hで起きることなので、非常に安全だ。

ウィンカーの問題はまだ解決していないが、今回のテストドライブでは、複数のブレーキドラムから異音が発生していることが分かった。だが、正直なところ、それは私の運転の仕方のせいかもしれない…


まとめ:オクタン日本版編集部 文・写真:Massimo Delbo

オクタン日本版編集部

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