女優とともに26万6500km!伊藤かずえさんに30年間寄り添う初代シーマのレストアがスタート

日産自動車

昨年10月に、女優の伊藤かずえさんが愛車「シーマ」を一年点検に出した際のSNS投稿がきっかけとなり、伊藤さんが30年以上にわたりこの初代シーマを愛車として大切にしていることが話題になった。この投稿等を目にした人たちから、日産自動車に対して「やっちゃえ、日産!」「日産はレストアを検討して!」といった多くのコメントが寄せられ、日産社内で有志によるチームが立ち上がる。2021年3月には、伊藤さんへの「日産からの感謝の想い」をレストアという形で応えるプロジェクトの実施が発表された。車両を預かるのは、日産自動車のグループ会社である株式会社オーテックジャパンである。



プロジェクト発表の際に、伊藤さんは次のようにコメントしている。「父と塗りなおした塗装やへたってしまったシートなど思い出が詰まっているけれどもきれいにしたい部分がどうなるのか楽しみです。レストア中も見学できるということなので、毎日のように作業の様子を見に行ってしまうかもしれません」

スペイン語で「頂上」の名をもつ初代「シーマ」 FPY31型は、「日本的な味を持った、世界に通用する新しいビッグ・カー」をコンセプトに、1988(昭和63)年に発売され「シーマ現象」と報道するほどの爆発的人気車になり、当時のいわゆる「3ナンバー車ブーム」の発端にもなった車種だ。

今回レストア対象となるのは、高級パーソナルクーペ「レパード F31型」にさえ先んじて採用されたV6、3リッターのVG30DET型ターボエンジン(最高出力187kW=255ps)や、先進の電子制御エアサスペンションをもつ最上級グレード「タイプIIリミテッド」だ。

走行距離26万6500kmのシーマがレストアのために伊藤さんとともに来場したのは2021年4月26日のこと。今回のレストアの経緯について伊藤さんは「そろそろレストアを考えてみては?という意見をいただき、考えていたところに日産からレストアのご提案をいただきました」と話す。

30年来の愛車シーマを預けるにあたり、「娘が生まれてチャイルドシートでシーマに乗っていたのが昨日のように感じます。今では、娘もシーマを運転しています。30年も乗っていると車に魂が宿っているように感じます。今までありがとう、新しくなってからも頑張って乗せてください」と伊藤さんは感慨深いコメントを寄せている。



「昨日はなかなか寝付けず、これはシーマと別れるのが寂しいのかなと感じてしまいました。半年間シーマに乗れないのは寂しいので、頻繁にシーマを見に行きたいと思っています。シーマは家族の一員のような、私にとっての相棒。レストアから帰ってくるのを楽しみにしています」

日産自動車のレストアチームのメンバーである松村氏は今回のレストアについて、「伊藤さんがシーマを30年も大切に乗ってくださっているので、自動車会社冥利に尽きます。感謝の気持ちを込めて今回のレストアを取り組ませていただきます」と語る。今後のレストアのスケジュールについては「まずは車内をチェックした上で、伊藤さんと話しながら進めていきたいと思います。伊藤さんにこれからもシーマを楽しんでいただけるよう日産の全精力をかけて取り組みます」とのことで、今後のレストア進行状況は日産自動車のSNSなどを通じて随時発信される予定だ。

なお、レストア期間中の代車として伊藤さんが使用するのは、日産自動車の現行ラインナップの中から選んだコンパクトSUV「日産キックス(KICKS)」。伊藤さんも「オレンジが可愛く、シーマとは全く違うタイプの車ですが乗るのが楽しみ」とコメントしている。



■チームリーダー 日本事業広報渉外部 遠藤和志 部長のコメント
伊藤さんが30年以上にわたり「シーマ」を大切に乗り続けていただいていることに感謝するとともに、大変嬉しく思います。「シーマ」は日本における自動車の歴史において、一石を投じた車のひとつであると自負しております。30年以上お乗りいただいた車両を、伊藤さんが期待する“新車時と同じ状態”に戻すレストアは非常に難しい作業となりますが、「技術の日産」に恥じぬよう、総力をあげて、伊藤さんにご満足いただける仕上がりにしたいと思います。是非、皆さまもご期待下さい。

オクタン日本版編集部

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