雅楽器演奏者・東儀秀樹の華麗なるクラシックカー生活

Photography:Kazumi OGATA

奈良時代から続く楽家に生まれ、雅楽器演奏者として知られる東儀秀樹氏が持つ趣味の世界は幅広い。クラシックカーにおいては、イタリア本国ミッレ ミリアへの出場経験も持つほどだ。これまでの車との思い出、そしてこれからの夢を語っていただいた。



幼少期から、特別に車が好きというわけではなく、"男の子は車を好き"という程度でした。しかし、ゼンマイじかけのおもちゃの仕組みを見てみたり、スピーカーを分解してみたり、どうやって出来ているんだろうと機構に関することにはとても興味がありました。おもしろそうなところをなんとなく、人以上に楽しんでいる感じでした。

左/最近はギターを木材の削り出しから行って自作しているほど趣味の幅は広い。作ろうと思って作れるのだから、並大抵の器用さではない。 右/バイクも趣味のひとつ。ディスプレイするためのミニチュアモデル集めも趣味の一環で、今となっては壁一面を埋めるくらいの相当な数を所有している。

16歳で原付バイクの免許を取り、バイクもカスタムを手がけたりと、相当深く楽しんできました。自動車の免許は18歳で取得しました。いざ免許を取って自分で運転してみると、車の機構も分かってきておもしろくなっていきました。家族が車好きだったということもあり、家にはスカイライン・ケンメリ2000GTがあったんですよ。当時はそれがちょっとイカしてる時代で、それが最初の車なんて嬉しかったですね。スカイラインならではの姿とL20というそこそこパワーのあるエンジンを持つ車が我が家にあったことはとてもラッキーだったと思います。周りの車との個性の違いなどをおもしろがるようになり、どんどん車の楽しさを味わうようになっていきました。ちょっとしたアクセサリーでカスタマイズ気分を楽しんだりはしましたが、本格的に大きな改造などはしませんでしたね。

改造に関しては否定的なわけではないですけど、プロではない自分が手を下して車をダメにしてしまうことの方が心配で。今ではラリーなどにも出場するようになって特に整備には慎重です。ある程度自分でできるところは自分でやりますが、本格的な部分はプロに任せます。好きな人はとことんストイックに自分で行うようですが、それも楽しくてその気持ちもよくわかるのですが、ミッレミリアに出場しているような人も、自分でできても実際ラリーに臨むときはプロのメカニックを連れて任せていますね。とにかく、安全安心で完走しなければ意味がないので。それにもしものことで自分ばかりでなく他者を傷つけてしまう可能性もあるわけですし。

取材当日、ディーノのドアが開くスペースがなかったのだが、すらりと伸びた身体を折り窓からするりと車内に乗り込んでいた。「はじめて窓から入った」と笑いながらいう彼は、ユーモアとサービス精神に溢れている。

文:オクタン日本版編集部 写真:尾形和美 Words:Octane Japan Photography:Kazumi OGATA

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