「90年代のレジェンド」魅力あふれる7台をピックアップ!

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魅力あふれる7台をOctane UK編集部がピックアップ。


プジョー 205GTI  1983〜1994年

多くの人が、この”パグ”を80年代のアイコンと思っているかも知れない。だが、この車はとにかく最後の最後までとても良いということに尽きるのだ。この特集に入らないわけがない。この時代のホットハッチの中で、コレクター達のハートを射止めたのは205だった(最大のライバルはルノー5 GTターボだった)。走行距離の少ないレアな新品同様のものは非常に高価格となり、普通の個体でも状態が良ければ、以前なら2,000ポンドだったが今なら4,000ポンドという勢いだ。その走りの機敏さや覚醒ぶりは、他のどんな新車のホットハッチに乗るドライバーにもショックを与える。

まるで、ロータス・エリーゼや、速い新車のルノー・クリオ(ルーテシア)の様だ。ピニンファリーナによるスタイリングは美しく成熟しているし、ロングノーズなプロポーションや繊細さは当時の雰囲気にバッチリだ。とても魅力的なマシンで、謙虚な出自にも関わらず高価格で取引される。近づけるのは初代ゴルフGTIぐらいだろう。


ポルシェ911カレラ2 1993〜1998年

911には”必携”の要素がたくさんあるが、特に的を得ているのは、1990年式のものが最後の空冷(エンジン)世代だからだ。今となっては、水冷式の996型よりもすこぶる価値がある。『オクタン』の一押しは、ベースモデルの993型のカレラ2だ。なぜ「2」かというと、C4(カレラ4)だと四輪駆動となり、それがハンドリングの純粋さを損なってしまうからだ。不要部品を取り除いたレース用はハードでデイリーユースには不向きなので、速いターボの方が比較的使えるだろう。


ロータス・エラン M100 1989〜1995年

前輪駆動車の愛好家達のために特別に造られた車。スポーティーなスリルを愛した彼らはホットハッチが大好きで、エランは革新的なロータスだった。ピーター・スティーブンスによるデザインで、エンジンとトランスミッションはいすゞ製だ(いすゞはGMグループで、GMはその後ロータスが買収)。性能が良い上に速く、評価は非常に高かった。しかし、先輩であるエリーゼの人気には及ばず、残念な結果となった。良い個体で7,000ポンド程度。


パガーニ・ゾンダ C12 1999〜2002年

受け入れられる人限定だが、凶暴なまでにパワフルで速いハイパーカー時代のはしりになった車である。なので、このリストに載せないわけにはいかない。1999年のジュネーヴモーターショーでデビューした。389馬力のメルセデス・ベンツ製6リッターV12エンジンに、5段マニュアルギアボックスが組み合わされた。全5台が生産され、3台が販売されたが、そのうち1台だけが現存している。噂では、スウェーデンの女性が、ホラチオ・パガーニ本人からの買い戻したいとの申し出を拒否したとか。


デ・トマソ・グアラ 1993〜2004年

ラゲッジスペースは皆無で、サスペンションはF1スタイル、元々はレース用のプロトタイプで、マセラティにより製造された。直結6段ギアボックスにV8エンジン(当初はBMW製で、後にフォード製となる)が組み込まれたこの車は、50台が製造されている。90年代の過激なスーパーカーや、いきなりニッチな市場に登場したことの話のきっかけにはなる。購入の目安だが、売りに出ているのを見つけることはできないだろう。だが実際のところ、私はバーミンガム近郊のコレクター所有の1台を運転したことがある。私が経験した中で、最も特徴的な車のうちの1台となった。


BMW M3 E36 1992〜1999年

オリジナルのE30が本当のアイコンであることは分かっている。正しきレース由来の車であるからだが、しかし価格がもう天井知らずの状態だ。5年前なら10,000ポンドだったが、今は25,000ポンドだ。だが今でも10,000ポンド出せば、良好なE36が買える。卓越した、282馬力24バルブの手作りの3リッター直列6気筒エンジンももちろん付いてくる。ほとんどがクーペで、様々なスペシャルエディションや”エヴォリューション”パッケージがある(実際にレース出場もした)。気取りたい場合はコンバーチブルを楽しみ、紳士達は4ドアサルーンを選ぶ(非常にレアだが少々安い)。この時代の最高のスポーツサルーンであることは間違いない。


チゼータ・モロダー V16T 1991〜1995年

まずはその名前から解読していこう。「Cizeta」とは、イタリア語の読み方で、元ランボルギーニ社エンジニアのクラウディオ・ザンポーリのイニシャルの発音である。エレクトロ音楽の作曲家ジョルジオ・モロダーが出資した。2つのシートの後ろには、V16が横置きでレイアウトされていた(※Tは横置きの意)。定番のスタイリングを完成させるかのように、マルチェロ・ガンディーニによるランボルギーニ・ディアブロ用の不採用案が流用された。トップスピードは204mphだが、ディアブロの方が勝ち組だったといえよう。20台のみ生産され、ほとんどががアメリカの西海岸に存在している。


文:Octane UK   訳:オクタン日本版編集部

文:Octane UK   訳:オクタン日本版編集部

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