愛車だった一台もあるかも?90年代を代表する車 6選

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1990年代に誕生した、記憶に残る車をご紹介。


マツダ MX-5 1989〜1998年

ここで取り上げるのはポップアップ(リトラクタブル)ヘッドライトの初代モデル。どこにでもありそうだが、オリジナルを探すにはある程度レアだ。(つまり、日本から輸入されたユーノス版でないもの)あまり好まれないかも知れないが、若い走り好きは、その驚くべきあらゆる部分の楽しさやアップグレード性(サードパーティ製パーツの多さ?)に気づいている。改良版ダンバー、ショートスプリング、比類なきハンドリングを活かすサスペンションの調整等、それらが価格に含まれている。


ブガッティ EB110 1991〜1995年

ヴェイロンの登場前には、これが存在していた。(といっても、エットーレが創業した1947年からものすごい期間が経っているが…)ブガッティという名前は、実業家のロマーノ・アルティオーリにより復活した。この車のプロトタイプには、マルチェロ・ガンディーニによるトレードマーク的なシザーズドアのスタイルと、アエロスパシアル社のエンジニアリングによるカーボン構造が装備されていた。60バルブのV12クアッドターボの特注エンジンは、553馬力を発生させた。トップスピードは213mphだ。生産台数は139台のみ。最低でも500,000ポンドはするだろう。


ジャガー XJR-15  1990〜1992年

ル・マン優勝のプロトタイプレーシングカーで、公道用にもかかわらず急降下する様なボデイーワークはピーター・スティーブンスによるものだ。(彼は、その後マクラーレンF1のボディをデザインすることになり、さらに『オクタン』の執筆者にもなった)エンジンは、6リッター V12だ。これらがひとつになるとどうなるか。世界初の全カーボンケブラー構造の公道走行可能な車となり、調整後のトップスピードは191mphだが、驚くほど優雅な乗り心地だ。しかしながら、ドライバーとパッセンジャーのコミュニケーション用ヘッドセットが予め標準装備される程の騒音だ。生産台数はたった50台のみ。


ルノースポール・スパイダー 1996(?)〜1999年

フランス版のロータス・エリーゼといえる。あまり知られていないことだが、ノルウェーのアルミニウム専門業者ハイドロは、ロータス社だけでなくルノー社にも技術提供していた。しかしルノーは、重量を大幅に増加してまでも、接着ではなく溶接での加工を選択した。3年間で1,800台のみの生産だが、なんとも夢中にさせてくれる車だ。Continentalモデルにはフロントガラスがなく、148馬力のミドシップエンジンで、 0-62mph は5.8秒。コンセプトカーがそのままリアルに市販となった愛すべきこの車は、現在なら20,000ポンド程度でも安いくらいだろう。


TVR グリフィス 1991〜2002年

TVRを特別なメーカーにした車という定義なら、これしかない。シンプルなシャシー、プラスティック(FRP)製のボディーワーク、自嘲的なV8サウンド、ゴージャスなのにタイムレスなスタイリング。これらの車でTVRはすこぶる野心を強化させたが、その結末がどうなったかは皆が知っている。この車は非常に頑丈ではあるが、シャシーのレール部が腐食しがちで、内装のすべてのレザーも劣化が見られることが多い。しかし、その楽しさや、努力の要らない加速、壮麗なエクゾーストノート、路面を正確に伝えるステアリング、快調なハンドリングなど、良い点も非常に多い。ビッグバルブの4.3リッターエンジンも最高だ。20,000ポンド程度で、良い個体を楽しく探そう。


日産スカイラインGT-R R32 1989〜94年

ポルシェ959への日本からの反撃であったと本気でいえる。その上昇志向のスタイリングに、愛想の良さは感じられない。我々としては微妙と思ってしまうところもあるが…。ただその内部は、過去に造られた中でテクノロジーが最も多く詰め込まれた車である。正にその通りであり、このR32 GT-Rが25年前に発売されたとは、驚くべき事実である。公式には、2.6リッター ツインターボ直列6気筒エンジン(ちなみに防弾)で、276馬力とある。これでも日産は控えめだと思われていた。日本ではグループAレース用にホモロゲーションされてすぐ、27回の出場をすべて優勝で飾っている。四輪操舵かつ四輪駆動であり、ロータス好きのミニマリスト達向けの車ではない。だが、すぐに、または満足できる状態で、簡単に入手できるものでもない。東京に行けば、4ドアのスカイラインのタクシーが運行しているのをよく見るかも知れない。でももしそのタクシーがこの車なら、行き先はニュルブルクリンク一択だ。そしてヘルメットの装着をおすすめする。

文:octane UK  訳:オクタン日本版編集部

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