誕生から100周年 「世界最古」のアストンマーティンがお披露目

9月にハンプトンコート宮殿にて開催されるコンクール・オブ・エレガンスは、現存する最古のアストンマーティン「A3」を迎え入れる。「A3」は、ライオネル・マーティンとロバート・バンフォードが製作した3台目の車で、創業者たちが広く愛用していた。今年、その誕生から100周年を迎える。

シャシーNo.3をベースに製作され、タイプAエンジンを搭載していることからその名がついた「A3」は、4気筒サイドバルブエンジンからわずか11馬力しか出力されない。それでも、当時のレースでは、ブルックランズ・サーキットで100マイルの走行で平均時速86マイル以上を記録するなど、スピード記録を打ち立てることができたのだ。

1923年にはファクトリープロトタイプとしての役目を終え、顧客に販売された。その後、何度か所有者が変わり、1927年にR.W.マラバーが所有していたことが記録されている。コンロッドの故障の後、エンジンの再構築のためにアストンマーティンに戻されたこの車は、オリジナルのブラックではなくペールグレーにリファインされ、レッドホイールが装着された。

次に「A3」が歴史の教科書に登場するのは2002年のことで、オークションでアストンマーティン史上3番目に生産されたものと確認された。2003年、多額の寄付により、A3はアストンマーティン・ヘリテージ・トラストに購入され、エキュリー・ベルテリに託されてオリジナルに近い仕様にフルレストアされた。

A3の人生のある時点で追加された後のグリーンのボディに代わる新しいボディが設計され、新しいアッシュのボディフレームが作られ、エンジンが再構築され、ラジエーターが改修され、クロム仕上げが除去された。この車は、工場出荷時の仕様であるブラックの塗装が施され、実動できる状態で展示される。アストンマーティンの歴史の中で非常に重要な部分を保存しているといえる。およそ1000台の展示車のうちの一台だ。

自動車以外では、シャンパンの提供、フォートナム&メイソン社によるピクニック、ジョディ・キッド氏が司会を務めるチャブ保険のライブステージでのインタビュー、美術品、宝石、ファッションの展示などがおこなわれる。プレゼンティング・パートナーのA.ランゲ&ゾーネは、今後3年間のサポートが決定しており、最も精巧なタイムピースを引き続き展示する。

2021年のコンクール・オブ・エレガンスのチケットは、半日入場が30ポンドから、3コースのホスピタリティ・パッケージが288ポンドからとなっている。

オクタン日本版編集部

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