ブレーキングとオーバーテイクが強み!期待の新星、角田選手が来週末ついにF1デビュー

©Peter Fox / Red Bull Content Pool

すでに各方面で話題になっているF1界の新星、角田裕毅選手。2021年シーズンよりScuderia Alpha Tauriのドライバーとして参戦が決まっている。7年ぶりの日本人F1ドライバーとして注目が集まる角田選手の参戦への意気込みを、本人の言葉を交えて紹介しよう。

課題が明確になったバーレーンでのテスト
バーレーンでのプレシーズンテストでは日を追うごとにマシンにも慣れ、3日目には2番手のタイムを記録している。本人が「風の強いサーキットなので、これまでとは異なる強いダウンフォースを感じた」と語ったように、向かい風を利用してコーナーをどう上手く攻略するかといった課題がテストで明確になった。チームメイトのピエール・ガスリー選手が、その時々のコンディションに応じて風を使い分ける様子を間近で見ることができたのはとても参考になったそうだ。また、F1でのタイヤマネジメントや縁石の使い方など、学ぶことが多いテストだったという。

©Peter Fox / Red Bull Content Pool

F1参戦に向けてのトレーニング
F1では、かかるGが圧倒的に違うため、首と体幹を鍛えるトレーニングを主におこなっている。生活の拠点としているイギリス(ミルトンキーンズ)はロックダウン下にあることから、オフのときも友達とゲームをするかトレーニングをするか、という日々が続いており、トレーニングの時間も潤沢に取れたようだ。その成果として、バーレーンでのテスト時には「そんなに疲れなかった」と言い、体力面での成長も感じられる。「ただ、バーレーンは首に負荷がかからないコースだからかもしれない」と、向上心は常に忘れていない。

自分の強みを知る
長所は「ブレーキングとオーバーテイクです」と即答、かつ断言するところに頼もしさを感じる。自信を持ってブレーキングをできることが積極的なオーバーテイクに結びつく。ブレーキングの限界を知っているからこその強みだ。

©Clive Mason / Red Bull Content Pool

ずばり、開幕戦の目標を
「特にないです」とサラリと答えながらも、内には熱いものを秘めている。ドライバーなら誰しも、ポイントを取り表彰台にも上りたいと願うのは当然のこと。「いま自分が持っているパフォーマンスをすべて出しきって、プッシュしたい」「それによってミスもするも思うけれど、ミスを恐れずに。そこから学んでいきたい」

©Peter Fox / Red Bull Content Pool

シーズンで楽しみにしているGPは
「圧倒的に鈴鹿です!」と、これまた即答してくれた。かつてF4で走ったときのラップタイムと、F1で叩き出すであろうタイムとの差を、おそらく1周で45秒ほどは違うのではないかと予想しながら楽しみにしているという。ちなみに、鈴鹿のコースについては「これまで数え切れないほど走ってきたから、特に苦手なところはないのだけれど」と前置きしたうえで、好きなところはデグナーカーブとスプーンカーブだと明かしてくれた。

ファンへのメッセージ
「日本のモータースポーツファンの皆さんの前で走れることを楽しみにしています。日本人として誇れるドライビングができるよう、思い切ってアグレッシブに走りますので、応援よろしくお願いします!」

©Samo Vidic / Red Bull Content Pool

今シーズンは、例年のオーストラリアではなくバーレーンが開幕第1戦の場となる。角田選手にとっては、走行経験がないメルボルンの市街地サーキットよりも、F2で優勝経験があるバーレーンのほうが大きな自信をもって臨むことができるだろう。20歳の若武者のF1デビュー戦となるバーレーンGPは、来たる3月26日(金)〜3月28日(日)の開催だ。

文:オクタン日本版編集部

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