ランボルギーニ・ジャパンのトップ ダビデ・スフレコラ氏にインタビュー

Automobili Lamborghini

昨年(2020年)9月よりランボルギーニ・ジャパンのトップに就任したダビデ・スフレコラ氏に、六本木にオープンした「ザ・ラウンジ」にてインタビューすることができた。


Q:初めまして。よろしくお願いします。「ザ・ラウンジ」にてダビデさんとお話しできることに感謝します。
A:こちらこそ、よろしくお願いします。そうですね、ここはまさにランボルギーニブランドのコアバリューを体現する場所だといえます。カスタマーならオーナーシップ体験-我々はカスタマージャーニーと呼んでいますが-する前から、たとえばアドペルソナムを活用して新車をオーダーするところから、納車、そしてカフェ使いやオーナー同士のパーティの開催まで、ランボルギーニのあるライフスタイルを積極的に楽しんでいただける場所でもあります。



Q:日本のランボルギーニ市場についてどんな印象を持っていらっしゃいますか?
A:かなり特別なマーケットです。ランボルギーニというブランドととてもマッチしている。例えばユーザーの洗練度が高く、歴史や伝統を重んじる方が多い。ブランドに対する知識も豊富で、クラフツマンシップへの理解も大きい。ランボルギーニが体現してきたことを、これ程よく理解してくれる市場はありません。

Q:ランボルギーニはすでに確立されたブランドであるにもかかわらず、例えば山本耀司とのコラボレーションやウラカンSTOといった意欲的で挑戦的な作品やコラボが続々と登場します。その原動力な何なのでしょう。
A:我々が最も大事にしているのはブランドコアを大切にすることです。その上で確かな未来を形作っていきたいと思っています。ヨージヤマモトとのコラボレーションはインフォマルラグジュアリィという未来像への共感で生まれたものですし、ウラカンSTOであれば確立されたモデルであっても限界を超えていきたいという挑戦の意思の現れです。ブランドとして成長していくための手段だといえるでしょう。





Q:日本市場では今後、どんなことに注力していくおつもりですか?
A:繰り返しになりますが、ブランドコアにフォーカスしていきます。そのために大事なことはカスタマーエンゲージメントを確立すること。そのためには優れた商品と良質なサービス、顧客の興味をひくエクスペリエンスの3つを揃えていくことが重要だと思います。

Q:ところであなたが初めて出会ったランボルギーニは何でした?
A:カウンタックです。今でも憧れの車であり続けています。子供の頃、部屋にポスターを貼っていました。同じような経験を持つ人たちが今、車を買ってくれているのだと思います。そして、大事なことは、今も昔も車はさまざまな人たちによって作られているということです。例えばサンタガータ本社に出張すると、できるだけ朝早くオフィスに出るようにします。霧の立ち込めた寒い冬の朝、7時前でしょうか、工場で働く社員たちが笑顔で出勤してくるんです。彼も彼女もみんな情熱を持って車を作李、それぞれの夢を叶えているんですね。ランボルギーニはそういう車です。新型コロナ禍において、マスクやフェイスガードを生産しましたが、それもまた同じモチベーションだったはず。世界の人々の夢のためだった情熱が、国のため、地域で働く人のために使われただけだと思います。



Q:日本のマーケットの弱点はどこにあるとお考えでしょうか?
A:日本はある意味、成熟したマーケットです。世界の主な市場も同じで、ここ数年急速に成長してきた。これからしばらくは安定化の期間ではないかと考えています。繰り返しになりますが、そうするためにはやはりブランドコアにフォーカスした方がいい。特に革命的なことをやる必要ないと思っています。今、99%できているというならそれを100%にする努力をすればいい。大幅に変更することはありません。もちろんマーケットやユーザートレンドの変化には敏感に反応したいと思っています。エボリューションは必要ですが、レボリューションは必要ありません。

Q:台数よりも台あたり利益を追求するという意味でしょうか?
A:成長のための成長を求めない、という意味ではそうです。すべてはカスタマーサービスの結果だと思っています。顧客の好みにできるだけ合致するような車をよりパーソナルに作っていく。その結果、利益が増えるのだと思います。アドペルソナムのスタジオを世界中に作っているのもそのためです。満足してもらえれば、自然と優良な顧客が育っていくものです。

Q:ディーラーの数はいかがでしょうか。日本市場は足りているとお考えですか?
A:今年の半ば以降に北海道の札幌に新たなディーラーをオープンする予定です。これで主要都市はカバーできると思います。ネットワークはひとまず完成ですね。もちろん、さらに日本のマーケットが成長すれば増やすことも考えなければなりませんが。

Q:日本はアヴェンタドールがよく売れるマーケットです。中古車の流通も多い。何か対策をお考えですか?
A:中古車の流通台数が多いということは、それだけ人気があるということではありませんか?今のところまだリセールバリューも高いと認識しています。さらに今後は認定中古車のショールームも展開します。東京の目黒に1号店ができましたが、今年は大阪にも開設する予定です。



Q:さて、今年はいよいよカウンタックの50周年アニバーサリーイヤーです。何かイベントの企画はありますか?
A:日本もイタリアもまだまだ予断を許さない状況にあります。我々は常に顧客と従業員の健康と安全を重視しています。ジロ(ドライブツアー)やサーキットイベントなどいろんなイベントのアイデアは出ていますが、実施するかしないかはその時どの状況をみながら考えたいと思っています。サプライズも用意しているのですが……

Q:ステファン・ヴィンケルマンがCEOに返り咲きました。
A:彼は行動を起こす男です。それもスピーディに。強いリーダーシップで再びこの世界にさまざまな革命を起こしてくれるはず。私自身、一緒に働けることを楽しみにしているんですよ。ありがとうございました。

(文:西川 淳)


<編集部より> コロナ禍の影響もあって、日本に赴任してからはまだ東京、京都、横浜を訪れたのみだと残念そうに語っていたスフレコラ氏だが、日本の大学で学んだ経験もあるというからかなりの日本通とお見受けした。北海道や沖縄は、プライベートでも訪れてみたい地だという。日本はランボルギーニを愛するファンが多い国。ランボルギーニの新しいトップも、愛をもって日本のマーケットに接してくれそうだ。

文:西川 淳 Words:Jun NISHIKAWA

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