新しい次世代のハイパフォーマンスPHEV、マクラーレン・アルトゥーラ発表

mclaren automotive



アルトゥーラに搭載するパワートレインの心臓部は、排気量 2,993cc、ツインターボチャージャー搭載の新しいマクラーレンV6ガソリンエンジンだ。最高出力は585PSでリッター200PS に迫り、最大トルクは585Nm。ドライサンプ式でアルミニウム製のため、エンジンは軽量かつコンパクトで、わずか160kgとマクラーレンV8より50kgも軽く、そして大幅に短くなりパッケージングの効率性が高まった。

このM630エンジンは、排出ガス性能を最適化するガソリン・パティキュレート・フィルターを採用するなど、極めて洗練された設計になっている。120°のバンク角は、いわゆる“ホットV”へのターボチャージャーの配置を可能にし、パッケージングのアドバンテージを増やし、低重心にも貢献している。また、120°レイアウトによって、排気システムの圧力ロスが低減してエンジンパフォーマンスを向上させただけでなく、高強度クランクシャフトの採用が可能となり、レブリミットを 8,500rpm に設定して、パフォーマンスとドライバーとの一体感を最大化することができた。



新V6と調和して働くのが アルトゥーラのコンパクトなアキシャル・フラックスEモーターで、トランスミッションのベルハウジング内に搭載されている。一般的なラジアル・フラックスモーターより小型で電力密度が高く、最高95ps、225Nmを発生。その1キロあたりの電力密度はマクラーレンP1TMのシステムを33%も上回る。モーターによる瞬時のトルクデリバリーは「トルク・インフィル」と呼ばれ、これが極めて鋭いスロットルレスポンスの鍵となっている。発進時のパフォーマンスは刺激的で、0-100km/h(0-62mph)加速はわずか 3.0 秒、0-200km/h(0-124mph)は 8.3 秒だ。最高速度は330km/h(205mph)に制限されている。

デュアル推進システムはエンジン・ディスコネクトクラッチで統合され、新しいツインクラッチ・トランスミッションを駆動する。トランスミッションはアルトゥーラのために特別に開発された。パワーデリバリーとトルクデリバリーを最適化するため、マクラーレンの既存のトランスミッションより1段増えたにもかかわらず、軽量なクロスレシオのギアクラスターは全長が 40mm短縮。また、後退はEモーターが逆方向に回転することで担うので、リバースギアが不要になった。

Eモーターの動力となるバッテリーパックは、5個のリチウムイオン・モジュールからなり、使用可能な最大電力量は7.4kWh、純粋なEV航続距離は30kmです。バッテリーは冷却レールを使った冷媒冷却方式。バッテリー電力を車両後方からフロントの補機類に伝送する配電ユニットも含めたアッセンブリーは、構造の一部を成すカーボン・ファイバー製フロアにマウントされている。これをモノコックのリア底部にボルト付けすることで、剛性や重量配分、衝突保護性能を最適化している。

オクタン日本版編集部

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