美しさに磨きがかった特別なフェラーリ599GTBがオークションに

RM Sotheby's

フェラーリは今までにため息の出るような美しさの車を何台も作り出してきた。そんなフェラーリの右に出るといえるブランドは、スーパーカーの世界においてもなかなかいない。しかし時には、その美しさが必ずしもフェラーリだけによって生み出されたわけではないこともある。その代表例となるのが、世界的に有名なコーチビルダー兼カーデザイナーのザガートだ。ザガートは過去にもアストンマーティンV12ヴァンテージSをベースにアストンマーティンV12ヴァンテージザガートなど美しい車を製作してきた。

もちろんフェラーリも過去数十年に渡りザガートとともに素晴らしい車を作り上げてきた。RMサザビーズでオークションにかけられる2009年式フェラーリ599GTZニッビオスパイダーザガートもそのうちの1台だ。ニッビオとはイタリア語で”鳶”という意味である。

一目で特別なフェラーリと分かる曲線的ボディライン

このいうなればスペシャルバージョンの599GTBはクーペとスパイダーの2種類が存在し、6台あるスパイダーはすべて色が異なる。つまりスパイダーはすべてがワンオフ仕様となっているのだ。この599GTZニッビオスパイダーザガートのベース車両は、走行距離が20,100kmのジュネーヴで購入された599GTBで、2020年の1月にザガートでコンバートが完了した。

エクステリアを見てみるとノーズからテールまで流れるような曲線を描いたデザインとなっており、599GTBの美しさがさらに引き立っている。大きなフロントグリルやフロントライトの形状は、まるで290MMなど昔のフェラーリのレーシングカーを彷彿とさせるようなクラシカルなデザインだ。またフェラーリのエンブレムがあったところには、ザガートのエンブレムが貼り付けられている。そして特に目を引くのはテールライトだ。グラデーション調に光り、他の車にはほとんど見られないようなデザインとなっている。

エンブレムはフェラーリではなくザガート

夕日のように美しいテールライト

内装は599GTBから大きな変更はなくブラックレザーでまとまっており、引き締まった印象を与える。ステアリングホイールはカーボンファイバー製で、ほかにも黄色のタコメーターや、真っ赤なブレーキキャリパーなどフェラーリらしさも随所に感じることができる。

黒のレザーで統一された落ち着いた内装

エンジンは599GTBと変わらず611馬力を発する6.0リッターV12エンジンで、0-100km/h加速は3秒以下とFRフェラーリの中では今でもトップレベルの性能を誇る。デザインにまったく引けを取らないスペックだ。

ザガート伝統のダブルバブルルーフ

この車はコンバート後に250マイル(約400km)ほど運転されており、2月13日にパリでオークションにかけられる予定だ。今回のオークションでの予想落札価格は発表されていないが、過去に販売されていた599GTZニッビオザガートに1億円以上の値がつけられていたことを考えると、かなりの価格で販売されることが予想できる。バレンタインのギフトとしては少し高すぎるかもしれないが、興味がある方はぜひオークションに参加してみてはいかがだろうか。

オクタン編集部

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