「グランツーリスモ」向けの最新マシンをジャガーが公開「Vision Gran Turismo SV」

Jaguar



各ホイールに1つずつモーターが配置されている「Vision Gran Turismo SV」の駆動システムは、最高出力1400kW/1903ps、最大トルク3360Nmを発揮する。各モーターにはそれぞれ1速トランスミッションが装備され、高トルク定格に必要な強度と堅牢性を確保し、最小限の質量と摩擦にして効率を最大化し、最高速度255mphを発揮する能力を備えている。

この電動全輪駆動システムと各ホイールにそれぞれ1つのモーターを配置する構成により、横方向と縦方向のトルク配分を無限に制御することができ、優れたトラクション、敏捷性、コントロール性を両立したトルクベクタリングを可能にした。

軽量かつ高剛性なボディ構造の下部に、最新のリチウムイオンバッテリーパックを搭載し、低重心、低いロールセンター、ほぼ完璧に近い重量配分を実現している。

ジャガー・レーシングのチーム・ディレクターであるジェームズ・バークレーは次のように述べている。「ジャガーのレーシングマシン 『I-TYPE』と並行して『Vision Gran Turismo SV』の開発に携わったことは、ジャガー・レーシングのエンジニアたちにとって、彼らの専門知識や経験を2台のすばらしい電動レーシングカーに応用するという、これまでにない機会となりました。どちらのモデルも最先端のシミュレーションツールを使用して設計・開発され、フル電動パワートレインとソフトウェア技術を最大限に活用しています。フォーミュラEのシーズン7、そして『グランツーリスモ』でそのパフォーマンスを発揮することを楽しみにしています」

温度管理システムは、液体窒素循環冷却装置を追加して強化し、バッテリーが理想的な温度範囲内にとどまり、より長い時間最大出力を供給できるようにした。また、この液体窒素冷却装置はキャビン内のブーストボタンと連動しており、極めて厳しい動作条件下においてもバッテリーが上限温度を超えることはない。

「Vision Gran Turismo SV 」では、ドライビング・エクスペリエンスの基本となる独自のパワートレイン・サウンドスケープをさらに進化させている。4つのモーターを搭載し、よりパワフルでトルクフル、そして力強く、個性的でありながらもジャガーらしく、さらに未来志向のサウンドを生み出す。40000rpmのレッドラインで最高潮に達するサウンドは、真のレーシングDNAを反映しており、ドライバーにかつてない満足感を提供する。



また、レース用にデザインされたインテリアが、よりハイレベルな体験を提供する。コックピット内のピュアで滑らかなサーフェスの数々がドライバーを完全に包み込み、計器類や操作系を本来あるべき位置に配置している。サステナブル(持続可能)な「TYPEFIBRE」という新素材を使用して、2席の立体造形の複合素材シートを覆うなど、構成部品はすべて、先進的な軽量素材を使用して高精度で美しく製作されている。

「TYPEFIBRE」は、ジャガーが開発した革新的な素材で、本革よりも軽量で快適性と耐久性のある代替素材。「TYPEFIBRE」は、ジャガー・レーシングが新型レーシングマシン「I-TYPE 5」にも採用しており、ABB FIA フォーミュラE世界選手権のシーズン7でテストする予定となっている。

オクタン編集部

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