自治体と地方銀行とスノーピークがコラボレーション!地域の「リブランティング」とは?

Photography: Shinsaku YANO


共に学び、食し、体験するコミュニケーション


翌11月14日。スノーピークの協力を得て招待されたゲスト8組18名が集い、テストマーケティングを兼ねた1DAYイベントが行われた。場所は揖斐川町春日にある長者の里キャンプ場だ。

キャンプ場へ向かうまでの道はまさに紅葉まっさかり。交通量の少ないワインディングはドライブに最適で、とても気持ちよく走ることができる。「もしかするとこの峠道だけでも“地域資源”なのでは?」と感じるほどだ。



用意されたプログラムは地域資源を最大限に活用した6種類。順を追って見ていこう。

1. 薬草染め手ぬぐいづくり

「アトリエのの・麻処さあさ」の田口さんによるワークショップ。アトリエ名の「のの」とは、春日地域で麻布のことを指す言葉だとか。麻炭や麻のものづくりを実践している田口さんが、現物を用いて麻が糸になる過程を説明してくれた。昔話を聞くような心地よさに包まれた中で、まずは近隣で採取した薬草を鍋に入れ、染料を抽出する。





割りばし、ビー玉、輪ゴムなどを利用し、布への模様付けを行う。どんな模様になるかは仕上がってみてのお楽しみ。



抽出された染料に布を入れる。火をおこすのはいつも田口さんのお子さんたちの役割だという。手際よく火をつけ薪をくべていく。慣れた様子が頼もしい。





次いですすぎの工程。川で汲んだ水はとても清く、そして…冷たい!すすいだ布を乾かしたら完成。思い思いの模様が澄んだ空気に映えて美しい。何より、布を広げたときに参加者の顔にパッと広がるうれしそうな表情と「わぁ!」と思わず出る歓声は、ものづくりの原点を感じられるものだった。



使用する薬草の種類により仕上がりの色が異なる。今回使用したのは丸葉赤麻(まるばあかそ)と茜(あかね)の二種。

麻炭によるスケッチも体験することができた。パステルのような独特の描き心地だ。

文:オクタン日本版編集部 写真:矢野晋作

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