永遠の都 ローマからスタート!100時間で優勝を争うクラシックカーイベントレポート

モデナ・チェント・オーレは、ここ数年注目されているイベントのひとつで、2017年にOctaneのラリーオブザイヤーを獲得したこともある。

今年は6月から10月に開催延期された。最近のイタリアでのコロナウイルス感染者の急増を受け、政府令によってレース中に変更せざるを得なくなったこともあったが、10月11日~15日にチェント・オーレ(100時間)で優勝を争うレースが実施された。

写真で雰囲気を楽しむ

レースのゴールは毎年モデナだが、ルートは毎年変更される。今年はレース開始20周年、スタート地には永遠の都、イタリアの首都ローマが選ばれた。そこからゴールのモデナを目指し北上する。こんな時期にもかかわらず、参加者の99%がイタリア以外の国籍の人たち。ヨーロッパ近隣国を初め、香港、アメリカ、日本、南アフリカ、カナダ国籍の参加者も。ミラノ在住の野口祐子さんは、ル・マン24時間レースで何度も優勝した経験のあるエマヌエレ・ピッロ氏と、普段はランボルギーニ・ミュージアムに展示されているランボルギーニ・カウンタック25th アニバーサリーでレギュラリティーレースに参戦していた。



天候にあまり味方されず、さらにはスケジュールを見るとバラエティーに富む難しそうなレースだったため、野口さんに感想を聞いたところ、"このカウンタックの乗り心地が良かった"と余裕の返事がかえってきたので、拍子抜けしてしまった。



例年に比べ参加数は大幅に少なかったものの、75台しか製造されていないアストンマーティンDB4GT、フェラーリ250ベルリネッタSWB SEFAC、ジャガーCタイプ、1973年製のかつてグループ3 GTレースで走っていたポルシェ911 3.0 RSなどが見られた。



レースは、スピードを競うカテゴリーとレギュラリティーレースのカテゴリーに分かれており、3つのサーキットでの走行、公道を閉鎖してのヒルクライムなどの11のスペシャルトライアル、11の平均時間の正確さを競う競技が実施された。



参加者や車両の登録・チェックはボルゲーゼ美術館があるボルゲーゼ公園にて。その後、ローマ市内を参加車両がパレード。先頭はモーターバレーの代表ともいえる、ダッラーラ(ストラダーレ)、フェラーリ(ポルトフィーノ)、ランボルギーニ(カウンタック25th アニバーサリー)の三台。ローマ市民がこの三台を街中で同時に見る機会はそうそうないのではないだろうか。そしてそれに続くクラシックカーたち。見る人にとっては普段(といってもコロナ禍)のローマの風景に美しい車のパレードが彩りを加えてくれ、参加者にとっては、今年はあまり外に出せなかった愛車で外へ、それも美しいローマが舞台というみんなにとって嬉しい状況だったに違いない夜はトリコロールにライトアップされたカンピドーリオ広場を見おろす景色のいい場所でパーティーが催された。



文:古川浩美 写真:Courtesy of Canossa Events & 古川浩美

無料メールマガジン登録   人気の記事や編集部おすすめ記事を配信         
登録することで、会員規約に同意したものとみなされます。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事