ベルギー国王が所有していた?毎日の相棒にしたい「ファミリー向け」アストンマーティン

Bonhams

1953年10月に「2+2」のDB2/4が発表されたことで、アストンマーティンはDB2の魅力をさらに広げた。アストンマーティンのエンジニアは、燃料タンクの容量を19ガロンから17ガロンに減らすことで、リアに十分なスペースを確保した。あるいは、リアシートを折りたたんで、荷物スペースを2倍以上にすることもできる。現在一般的な「ハッチバック」コンセプトの先駆的な例でもある。リアのルーフラインが高くなったことで居住性を改善、同時にリアウィンドウが開閉式になったことで使い勝手も向上した。そんなDB2/4は、「ファミリー向けのスポーツカー」として人気を博したのであった。

総生産台数も少ないことから、オークションで見られることは少ないが、10月11日に開催されるオークションで一台のDB2/4が出品される。1955年2月にベルギーのボードゥアン国王に新車の状態でデリバリーされたという特別なヒストリーを持つ。ベージュのコノリーレザー張りで、ボディはインペリアルクリムゾンで仕上げられていた。



ボードゥアン国王と彼の兄弟であるアルベール2世と並んだ写真も残されている。当時のベルギー王室に仕えていたすべての人がこのアストンマーティンを使用していたが、おそらくセキュリティ上の理由から、常にパリ大使館へと戻されていたそうだ。

2001年から2008年の間で、オリジナルに沿ってフルレストアが施されている。2011年2月に開催されたボナムスのパリセールで現在の所有者が購入した。それ以来、彼のプライベートコレクション内で維持されていたため、ほとんど使用されていなかったという。 2019年5月、ドイツのビーレフェルトにあるEsdar Klassische Fahrzeugeでメンテナンスを受けている。これには、ブレーキのオーバーホールと新しいタイヤの取り付けも含まれている。



その後、2019年10月にはコンクールのツアーに参加し、約1000kmをトラブルなく走行したそうだ。すぐに、日々の相棒として所有できる貴重なアストンマーティンである。

オクタン日本版編集部

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