古代ポリネシアの航行技術で世界を一周する

伝統のカヌー「ホクレア号」が3年ぶりにハワイに帰港

古代ポリネシアの木造航海カヌー船レプリカとして知られるホクレア号が、2017年6月17日、3年ぶりにハワイ・オアフ島のマジックアイランドへ帰ってきた。近代計器を使わず、星や太陽、海洋、風、鳥などの自然の兆候だけを頼りに、およそ7万4000キロにわたる航海を続け、西回りでの世界一周を成し遂げたのである。

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古代のポリネシアの航行技術を使い、23の国と地域の150以上の港に寄港、10余名のクルーで航海を続けられたことについて、主催者はホームページで「ポリネシアの航海カヌーが実際に世界各地を航海したことを歴史上初めて証明することができました」と語っている。

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ハワイへ帰着する6月17日には、マジックアイランドのハーバーには5万人近くの人が集まり、ホクレア号の帰港を歓迎し、各種セレモニーやイベントなどが行われた。

今回の航海の使命は、環境に対する意識の啓蒙、学習環境の育成、島のコミュニティの結び付き、より持続可能な世界へのグローバルな動きの推進によって、"Mālama Honua"(マラマホヌア=to care for our Island Earth)のメッセージを広めること。ホクレア号の乗組員や関係者たちは、今後も伝統的な航海術の伝承に取り組み、環境保全のために尽力していくという。


ホクレア号の仕様は、以下の通りとなっている。marine_170622_hokulea (3).jpg

Hōkūleʻa(※)
建造:1975年
進水:1975年3月8日、ハワイ・オアフ島 クアロアパーク
全長:62 feet
全幅:20 feet
※ハワイ語でhōkūは「星」、leʻaは「喜び」。Arcturus(アークトゥルス:うしかい座の星)を指す

Polynesian Voyaging Society
URL:http://www.hokulea.com/

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